裁判官のプロフィール審査対象の
裁判官の顔ぶれ

検察官出身・第2小法廷

三浦 守みうら・まもる

昭和31年10月23日生 65歳(投票日現在)
昭和55年
東京大学法学部卒業
昭和55年
司法修習生
昭和57年
検事任官
その後、東京、宇都宮、福岡、名古屋各地検、長野地検上田支部、法務省刑事局等に勤務
平成10年
法務省刑事局参事官
平成12年
法務省大臣官房参事官
平成13年
法務省刑事局刑事法制課長
平成17年
法務省大臣官房審議官
平成21年
最高検検事
平成21年
那覇地検検事正
平成22年
最高検検事
平成22年
法務省矯正局長
平成25年
最高検監察指導部長
平成26年
最高検公判部長
平成27年
札幌高検検事長
平成29年
大阪高検検事長
平成30年
2月26日 最高裁判所判事

国民審査の主な裁判での判断クリックで裁判の詳細記事へ

国民審査前の主な裁判での判断クリックで裁判の詳細記事へ

  • 就任時の意気込み

    社会が複雑化し、価値観が多様化する中で解決が難しい事案が増えていて、適正妥当な解決をしていくためには、質が高くより深い審理・判断が求められていると思います。みずから研さんを積んで十分な検討をしていきたいです。これまで、検察官として関係者の話に耳を傾けることを大切にしてきたので、最高裁でも当事者の主張に耳を傾けるということは大事にしていきたいです。

  • 裁判官へのアンケートより

    自分の個性・信念が
    最も体現した裁判や就任前の仕事

    裁判は、合議体の裁判官の議論によって結論を得るものですから、裁判官の一致した信念に基づくものということができ、1人の個性や信念が体現されるとはいいにくいように思います。もちろん、裁判に付した私の個別意見は、全て私自身の信念に基づくものです。

  • 夫婦別姓や同性婚を求める
    裁判など、社会の変化や
    価値観の多様化に
    どう向き合うか

    婚姻や家族に関する法制度は、社会生活一般に関わる重要なものですが、その在り方については、歴史や慣習、社会の変化、意識の多様化等を背景に、対立する立場や様々な意見がみられます。その中で、司法が担う責任を適正に果たすことが求められ、裁判官としては、個々の事件において、それぞれの当事者の主張に十分耳を傾け、広い視野の下に、多角的な検討と深い洞察に基づいて、法的な判断を適切に行うべきものと考えています。

  • 性犯罪に関する法改正について

    性犯罪は、被害者の尊厳を踏みにじり、その心身に重大な影響を及ぼすもので、その根絶に向けた取り組みは重要な課題であると思います。現在、法改正を含む検討が行われていますが、処罰規定の在り方だけでなく、刑事手続の運用、被害者の支援、犯罪者の処遇・再犯防止など、様々な検討が必要とされ、この犯罪の性質や実情を踏まえ、十分に議論されるべきものと考えています。

  • 再審をめぐる現状について

    裁判官としては、個々の事件において、決して無実の方を処罰することがないよう、また、誤って有罪とされた方を救済できるよう、疑わしきは被告人の利益にという原則を肝に銘じて、予断を持つことなく、当事者の主張に十分耳を傾け、証拠の吟味を尽くして、適正な判断をしなければならないと考えています。再審制度の在り方については、この制度の重要性を踏まえ、十分に議論されるべきものと考えています。

  • 審理のネット中継など
    国民に開かれた司法へ
    工夫できること

    司法は、国民の主権に由来し、その信頼に支えられるものですから、国民に対して様々な情報を提供し、その透明性を高めることは不可欠です。また、個々の事件の公開は、憲法が保障するものですが、これに関連して、裁判を分かりやすくすることや、情報通信技術を活用すること等も重要な課題と考えています。最高裁でも様々な工夫がなされてきましたが、プライバシー等にも配慮しながら、更に検討を進める必要があると思います。

  • ネット関連訴訟も増加。
    自身のネットとの向き合い方は

    インターネットについては、メールの送受信や、ニュースや趣味等に関するウェブサイトの閲覧のほか、物品の購入、書籍のダウンロード、動画や映画の視聴などの形で利用しています。SNSを閲覧することはありますが、現在自分から発信することはありません。

  • 最近うれしかったこと
    腹立たしかったこと

    新型コロナ感染症の感染拡大により、国の内外で、様々な格差やひずみが目に見えるようになり、社会がこれに適切に対応できていないことを腹立たしく思います。他方で、多くの方々が、医療をはじめ様々な分野で、社会を支える活動を懸命に続けておられることを心強く感じます。そのような方々に対する応援の声が自然と広まったのもうれしいことです。

  • 趣味

    町や自然(山、島など)の中を歩いて色々なものと触れ合うことのほか、短歌、能、音楽、ジョギングなどです。最近の余暇は、外出を控えることが多いため、家族と過ごし、限られた範囲で趣味を楽しんでいます。文化等に触れる機会が制約され、改めて失った価値の大きさを痛感します。

  • 最近印象に残った本や映画

    『くらやみに、馬といる』という、与那国島で暮らす河田桟さんの本は、情報社会の対極で、生きるということの根源を教えてくれるように思います。『炎環』(尾崎左永子歌集)などは、繰り返し味わっているものです。

就任時の記者会見より(音声はありません)

審査対象の裁判官
審査対象だった11人のプロフィールや主な裁判での判断など