裁判官のプロフィール審査対象の
裁判官の顔ぶれ
弁護士出身・第1小法廷
岡 正晶おか・まさあき
- 昭和55年
- 東京大学法学部卒業
司法修習生 - 昭和57年
- 弁護士名簿登録(第一東京弁護士会)
- 昭和61年
- 公益財団法人日本税務研究センター研究員(所得税)
- 平成8年
- 宅地建物取引主任者資格試験委員
- 平成16年
- 株式会社ニフコ社外監査役
- 平成17年
- 東京大学法科大学院講師
- 平成20年
- 第一東京弁護士会副会長
- 平成21年
- 法務省法制審議会民法(債権関係)部会委員
- 平成22年
- 日本弁護士連合会倒産法制等検討委員会委員長
- 平成23年
- 全国農業協同組合連合会経営管理委員
- 平成26年
- 事業再生研究機構代表理事
- 平成27年
- 日本弁護士連合会副会長
第一東京弁護士会会長
株式会社三井住友銀行社外監査役 - 平成28年
- 日本公認会計士協会品質管理審議会委員
- 平成30年
- 住友生命保険相互会社社外取締役
- 令和元年
- 株式会社三井住友銀行社外取締役
- 令和3年
- 9月3日 最高裁判所判事
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国民審査前の主な裁判での判断※令和3年9月3日就任のため
記載なし
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就任時の意気込み
弁護士としてさまざまな企業の再生や破産の処理にあたってきました。破産であれば、すべての当事者に公平に財産分与を、事業再生であれば、事業価値を救いながら取引先や従業員の立場を守ることを考えるなど、当事者の利害が入り交じる中で妥当な結論を得るための修練を積んできました。こうした自分の経験をフルに生かして、一つ一つの裁判に向き合っていきたいです。
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裁判官へのアンケートより
自分の個性・信念が
最も体現した裁判や就任前の仕事法制審議会民法(債権関係)部会の委員として「債権法改正」の議論・審議に関わったことです。自分の意見を分かりやすく発信すること、他人の意見をよく聞きしっかり考えること、その上で「結論・成果物」(この時は法律案)として何がベストか客観的に考えること、の重要さと大変さとやりがいを実感しつつ、自分の個性を体現することができたと考えています。
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夫婦別姓や同性婚を求める
裁判など、社会の変化や
価値観の多様化に
どう向き合うか個別事件として最高裁に係属する案件と思われますので、そこで熟慮し、審議を踏まえ、私の意見を固めさせていただきます。
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性犯罪に関する法改正について
司法の職責は、現行の刑罰法規の厳正かつ適正な執行です。その執行状況を踏まえ、また国民の皆様の社会通念を踏まえて、適正な法律を適時に制定・改正することが、立法府の職責と考えます。これを踏まえて司法の職責を全うしたいと考えています。
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再審をめぐる現状について
弁護士時代、その立場で一般論としての意見は持ちましたが、現在、最高裁判事として、再審事件の審議に現に関与し始めました。これから現実に再審事件に関与すると思います。その中で、再審請求審における証拠開示の制度化や検察官抗告の禁止といった法改正を求める声などの問題意識を念頭に置いて、再審事件に取り組み、考えをまとめたいと思います。
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審理のネット中継など
国民に開かれた司法へ
工夫できること弁護士としては一般的な意見を有していましたが、これからは、裁判官会議の一員として司法行政に関与することになります。弁護士及び民間人としての知見も活かして、司法行政に係る裁判官会議で、有益な発言ができるよう努めます。
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ネット関連訴訟も増加。
自身のネットとの向き合い方はネットによる法令・判例・文献検索は日常的に行っており、その「便利さ」に感動しつつ活用しています。メール・LINE・Teams・Zoomなども、親しい方とのコミュニケーションツールとして、活用しています。自分自身、弁護士会会長時代にネットでひどい中傷・攻撃をされたことがあり、ネットでの人権侵害の早期救済・撲滅がとても大事であると考えています。
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最近うれしかったこと
腹立たしかったことうれしかったことは、2月と9月に、3人目・4人目の孫が、母子ともに健康で生まれてきてくれたことです。
腹立たしく思ったことは、ムカデが家の中に入ってきて妻の足を刺したことです。 -
趣味
草花のプランター栽培(チューリップ、バラ、嵯峨菊など。今年は朝顔と百日草が元気でした。)
山歩き・トレッキング(今年は、会津磐梯山、妙高山、檜洞丸、両神山などを歩きました。) -
最近印象に残った本や映画
本は白川方明前日銀総裁の『中央銀行』。様々な角度・観点から物事を深く検討すること、それをできるだけわかりやすく説明すること、のお手本と感じました。映画は「男はつらいよ」シリーズ。おもしろく、渥美清さんの笑顔が好きです。また、日本各地の一時代前の風景がなつかしいです。
就任時の記者会見より(音声はありません)