裁判官のプロフィール審査対象の
裁判官の顔ぶれ

弁護士出身・第3小法廷

渡邉 惠理子わたなべ・えりこ

昭和33年12月27日生 62歳(投票日現在)
昭和58年
東北大学法学部卒業
昭和61年
司法修習生
昭和63年
弁護士名簿登録(第一東京弁護士会)
平成6年
ワシントン州立大学ロースクール修了(LL.M)
平成7年
弁護士登録取消
公正取引委員会事務総局勤務
平成10年
弁護士名簿登録(第一東京弁護士会)
平成16年
慶應義塾大学法科大学院教授
平成19年
内閣府官民競争入札等監理委員会委員
平成24年
日本放送協会経営委員会委員・監査委員
令和元年
司法試験考査委員(経済法)
令和2年
国立大学法人お茶の水女子大学監事
令和3年
7月16日 最高裁判所判事

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国民審査前の主な裁判での判断※令和3年7月16日就任のため
記載なし

  • 就任時の意気込み

    弁護士や公的な立場での仕事を通じて、企業や個人などさまざまな立場の人と身近に接し、話を聞いてきました。最後のよりどころである『法』が正しく機能するよう最善を尽くしたいです。
    (15人の最高裁判事のうち、女性が渡邉判事を含め2人であることを踏まえ)私自身は、女性かどうかではなく1人の弁護士として信頼してもらえるよう仕事をしてきました。一方で、女性の法律家が増えることは大変重要だと思っていて、若い女性たちを支える礎となりたいです。

  • 裁判官へのアンケートより

    自分の個性・信念が
    最も体現した裁判や就任前の仕事

    就任後3か月あまりで、現時点でご紹介できる裁判はありません。弁護士として担当した国際カルテルの事件では、日本の会社や個人が、海外で、法制等の違いから当時の日本では予測していなかった厳しい制裁、特に個人にとっては一生を左右する刑事罰に直面することとなり、少しでも前向きに解決できるよう懸命に事件処理にあたったことが強く記憶に残っています。

  • 夫婦別姓や同性婚を求める
    裁判など、社会の変化や
    価値観の多様化に
    どう向き合うか

    司法に属する者として、個人的な意見を述べることは差し控えたいと考えますが、子の福祉等も十分に配慮しながら、少数者の意見も尊重したいと考えます。

  • 性犯罪に関する法改正について

    法改正は国会の権限であり、司法に属する者として、個人的な意見を述べることは差し控えたいと考えますが、具体的な事件において真実発見のため最大限の努力を行っていく必要があると考えます。

  • 再審をめぐる現状について

    法改正は国会の権限であり、司法に属する者として、個人的な意見を述べることは差し控えたいと考えますが、裁判所は、あらゆる可能性の中から、証拠に基づいて合理的かつ丁寧な認定を行っていく必要があり、そのためには、人間の心理や行為の社会的意味等について知見を広げるよう日々の研鑽が求められるものと考えます。

  • 審理のネット中継など
    国民に開かれた司法へ
    工夫できること

    最高裁は現在、弁論の活性化を図り、また、判断の基礎となる事実や争点とそれについての判断を分かり易く解説すること等に取り組んでいると理解しています。今後も、このような取り組みを継続するとともに、若い世代へ裁判所の役割等を発信していくことも重要であると考えます。

  • ネット関連訴訟も増加。
    自身のネットとの向き合い方は

    法令・判例、関係省庁の公表資料、会社情報等の検索に利用しています。弁護士として業務を行う上では、インターネットで必要な情報を検索していましたが、そこで得た情報をそのまま使うことはなく、関係者等から正確であることが確認された範囲でのみ参考としてきました。プライべートでは、新聞や雑誌の電子版等も読んでいますし、オンラインショッピング等も活用しています。発信は行っておりません。

  • 最近うれしかったこと
    腹立たしかったこと

    嬉しかったことは、基礎科学の分野(物理学、生理学・医学、化学)での日本人(直近では真鍋氏)のノーベル賞受賞。身近なところでは、落語会の再開や、緊急事態宣言下で休業していた近所の小さな飲食店の営業再開。腹立たしかったことは、子どもの虐待等の事件が絶えないこと。

  • 趣味

    落語(人情噺でほろりとし、滑稽噺で大いに笑うこと)。
    国民的シンガーソングライターの音楽劇・コンサート(元気を貰えます)。
    読書(特に、推理小説、歴史小説等。小説に言及された料理レシピから簡単な料理を再現すること)。

  • 最近印象に残った本や映画

    ・塩野七生著の歴史小説『ローマ人の物語』等(歴史の大きなうねりの中の人間のありように瞠目)
    ・ピーター・トレメイン著の推理小説『修道女フィデルマシリーズ』(作中にある7世紀頃のアイルランド固有の法に興味)
    ・映画「ねことじいちゃん」(今後経年と共にどう生きていくかを考えさせられ、また、高齢になって猫と暮らすことの責任を痛感。岩合監督による猫と自然の撮影の素晴らしさに感動)

就任時の記者会見より(音声はありません)

審査対象の裁判官
審査対象だった11人のプロフィールや主な裁判での判断など