2021年05月13日
企業の内定出しがピークを迎えている大学生たちのことしの就活。5月1日時点での内定率はコロナ禍以前と同じ水準に。
そして、2社以上から内定を得ている学生の割合が増えているとのデータも。2022年卒の就活、最新状況を詳しくみていきます。
以下、リクルートキャリア「就職プロセス調査(2022年卒)」より
【内定率はコロナ禍前の水準に】
「リクルートキャリア」によると、5月1日時点での就職内定率は51.3%。去年の同じ時期と比べると5.6ポイント増加しました。
これは、おととしの51.2%とほぼ同じ数値。業種によってばらつきはあるものの、全体としてはコロナ禍前の水準で推移しています。
リクルートキャリアの調査を基に作成
現在、東京など6都府県に緊急事態宣言が出されているものの、去年のような採用スケジュールへの大きな影響は見受けられないようです。
内定率はこの後も、コロナ禍前の水準で推移していくものとみられます。
リクルートキャリアの調査を基に作成
今回の調査で着目すべきなのが、この時期に2社以上の内定を得ている学生の割合。昨年より8.5ポイント、一昨年と比較しても5ポイント増えています。
中には、すでに6社以上の内定を得たという学生も。
【内定を出している業種は】
それでは、どんな業種で内定が多く出ているのでしょうか。
最も割合が高いのが「情報通信業」。全体の約3分の1(29.2%)を占めています。
次いで「小売業」(12.8%)、「サービス業」(12.5%)、「医療・福祉業」(10.2%)が続きます。
コロナ禍でも業績が堅調な「情報通信業」に加え、以前から人手不足が続く業種などを中心に早期の内定出しが行われているようです。
【どんな業種に決めた?】
では、学生たちがどんな業種に就職を決めているのかを見ていきます。
5月1日時点での就職確定先として最も割合が高いのが、「情報通信業」(26.3%)。
続く「機械器具製造業」(10.5%)、「建設業」(9.0%)、「小売業」(7.9%)を大きく引き離しています。
リクルートキャリアによると、例年、早期選考に積極的なIT企業から内定をもらい、そのまま就職先として決める学生が、ことしは多い傾向にあるそうです。
こうした傾向は学生たちの内定を辞退する割合にも影響していているようで…。
5月1日時点の内定辞退率は36.2%。
昨年(27.7%)と比べて8.5ポイント、おととし(25.8%)と比べて10.4ポイントの増加となっています。
これから内定が出る大手企業の選考結果を待たずに、早期に就職先を決めた学生が例年より多いことを裏付ける結果となっています。
【焦ることはない】
ただ、「まだ内定が1社からも出ていない」という人も焦ることはありません。
リクルートキャリアの担当者は次のように述べています。
※対象:2022年卒業予定の大学生 期間:2021年5月1日~6日 有効回答:1808人
編集: 永野 亜希
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