就活ニュース

26年卒・就活スタートガイダンス(2)「就活の軸」ってどうやって見つけるの?

2024年05月29日

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気になる企業をリストアップして、インターンシップに応募。とりあえず就活の入り口には立ったけれど、どんな業界や仕事がよいのか、どんな働き方がよいのか、自分でもまだ分からない…

そんな時、手がかりになるのが就活の「軸」探し、つまり自分の人生について考える作業です。その取り組み方について、アドバイスをもらいました。

就活の「軸」っていったい何?

学生
加治

就活を進める上で、自分の志望業界ってどのように絞っていけばいいのでしょうか。

実は、「業界」はあまり絞る必要はないと思います。

リクルート
森田副編集長

仕事探しは「業界」で選ぶよりも、自分の「軸」で選ぶということが重要になります。

学生
竹澤

就活の「軸」ってよく聞きますけど、どういうことですか?

自分の中で一番大切にしたいこと、それが「軸」になると思います。

「軸」にはいろんなものがあります。

軸の例1:「この地域に本社がある会社がいい」
業種は問わないけれど、この場所で働きたい、という考え方。

軸の例2:「‌化粧品に関わりたい」
メーカーだけではなく化粧品を扱う問屋、美容系の雑誌やWEBサイト制作会社という選択肢も。

軸の例3:「多くの人に影響する仕事がしたい」
ライフラインという視点なら、ガスや電気、鉄道や通信の会社だけでなく、銀行なども検討。

いろんな「軸」があるので、業界だけでは行きたい企業は絞れないはずです。

「軸」も人それぞれなんですね。

また、優先順位もあると思います。絶対譲れない必須のものと、それほど強くはないけれど、あったらいいな、というもの。

絶対に地元がいいという人もいれば、強いて言えば地元から近い方がいいな、という人もいるはずですよね。

自分にとって優先順位が高いものは何なのか、きちんと考えていくことが大事です。

リクナビ 森田友幸 副編集長
2012年リクルートへ中途入社。首都圏をはじめ北陸や福岡などの拠点の営業責任者を経て、現在は主に首都圏の大学生と大学のキャリアセンターの支援を担う部署に所属。2023年10月よりリクナビ副編集長を兼任。

知っていることを増やすことで、「軸」は定まってくる

それではまず、「軸」をしっかり決めることから始めればいいのでしょうか。

とはいえ、「軸」を決めるのには時間がかかる場合もあります。

どういうことですか?

先ほども言いましたけど、世の中には自分が知らない企業、仕事のほうが多いんです。

自分の知らない企業が多い…のお話については前半の記事をチェック↓
26年卒就活スタートガイダンス(1)まず何から始めればいいの?

インターンシップなどで、社会について新たな知識を増やしていく過程で、気づいていなかった自分の考えに気づくなど、常に発見があると思います。

机に向かって自己分析しても、「軸」は出てこなくて、まずは社会に触れること、それについてどう思ったか自問自答を繰り返すことで、自然に「軸」ができあがるものなんです。

だからある程度「こういう仕事が好きかも」というのが見えてきたら、まずインターンシップなどに参加してみて、自分にとって合いそう、もしくは合わないかもしれないと考えて分析する、こういうことから始めればいいと思います。

本来、自己分析と企業研究は表裏一体なもので、「まず自己分析、それから企業研究」というものではないんですね。

じゃあ、やっぱりインターンシップに参加するのが大事なんですか。

インターンシップだけではなく、アルバイトでもいいですし、とにかく学内だけではなくて学外のいろんな活動をすることによって、知見は広がります。

知っていることの中からしかやりたいことは見つからないので、知っていることを増やすのが大事です。自分の見ている世界はまだまだ小さい、ということを前提にしたほうがいいです。

興味のアンテナを立てず、家と大学をただ往復するだけの生活では、なかなか新しい出会いは生まれないので、少しずつでもいいから何かしら自分の知らない世界を見に行って、軸を育ててほしいですね。

人それぞれのやり方で、「軸」を見つけていくことが大事なんですね。

就活って、なんのためにするの?

いま、授業のほかにもサークルやアルバイトもしている状況の中で、どれくらい就活に時間を割くべきなんでしょうか。

授業と就活が重なってしまうことがあると、先輩から聞いたことがあって…どっちを優先すべきでしょうか?

どうしても行きたい企業の選考が授業とかぶってしまったら、先生にも相談してみましょう。

あと基本的には企業も「学生は学業優先」という前提で、相談には乗ってくれるはずなので、交渉の余地はあると思います。

そうなんですね!

でも、まず考えていただきたいのは…そもそも、なんのために就活をするんでしょう?

何でしょう…

学生生活が終わったあとの、新しい居場所を社会の中に作るため、でしょうか。

働くとしたらやっぱり、自分の中で生きがいになっていくようなものをずっと続けたいからこそ、慎重に選びたいなと思います。

そうですよね。これも正解はないのですが、やっぱり働くって「目的」じゃなくて、自分の人生を充実させるための「手段」なんですよ。

だけど、この”充実”というところが人によって違っていて、大きなことを成し遂げたい人もいれば、最低限のお金を稼いだうえで趣味に時間を費やしたい人もいるかもしれない。

そこがバラバラなので、就活にかける時間や思いも、違っていて当然です。

なるほど。

“とにかく就職したい”、というのであれば、求人数が多く今の学生が有利な状況であれば、仕事は見つけやすい環境にあります。

でも、ほとんどの人は、きっと何かしらの条件があるはずです。

その条件や求めるものによっては、倍率の高い企業に行きたくなる人もいると思うので、その場合は準備することも多くなるだろうし、就活に重きをおくことも必要になるかもしれません。

でも今熱中しているものがあるのでまずそれをやりきってから就活しよう、と決めた人であれば、その人なりの方法で取り組めばいいと思います。

就活もほかのことも、何を優先するかは自分で考えて決めればよいのですね。

そうですね、ただ、具体的に「就活どうしたい?」「人生をどうしたい?」って考えるのも、難しいですよね。

最初は、何歳でこういうライフイベントを経て、こういう家族構成でこういう生活をしていれば幸せかな、という考えでもいいと思います。

それを達成するための手段として、どんな仕事がいいのかな?そのためには今何をすべきなのかな?って考えてみましょう。

さっきの、「軸」の話とも通じますね。

大学生活が楽しくて、就活モードになれない!どうしよう?

就活に対する不安はだいぶ減ってきたんですけど、でもやっぱり今、学生生活が結構楽しくて…

働くことを考える、就活のモードに切り替えていくためのヒントがあったら、教えて頂きたいです。

難しいですね、就活モードか…

よく学生からは、合同企業説明会で他の就活生たちを見た時、自分もやらなきゃ、って“就活モード”になった、とは聞きます。

刺激を受けて?

はい。でも、就活って、「やらなければならない」みたいになっちゃうんですけど、本当は、自分の人生について考える、ポジティブな時間であるはずなんですよね。

「働く」って言うと、”朝の満員電車が大変”とか、ネガティブなイメージを持っている学生も多いようですが、みなさんが思っているよりも楽しく働いている人ってたくさんいます。

たぶん、そんな楽しく働くイメージがないから、「働かなきゃ」って考えるとおっくうになるのかもしれないですけど。

それはあります(笑)

仕事は大変なこともあるけど、やりがいも感じるし、お金のためだけじゃなく、社会と接点を持っていたい、人の役に立ちたいから仕事している、そんな人もたくさんいます。

インターンシップなどに参加したり、OB・OG訪問などで話を聞いてみて、楽しく仕事人生を送っている人たちを見れば、就活にも前向きになれるかもしれないですね。

未来の希望みたいなものが見えてきました。

大事なのは「自分で決めること」

最後に、これから就活を始める学生たちへ、エールがあればお願いします。

学校では「これをやったら正解」というのがあったかもしれないけれど、卒業後に出る社会ではそういうものは見えにくくなるので、「自分がどうしたいのか、自分で決める」ということが本当に大切になります。

就活はその社会生活の体験版みたいなもの。”こうしたら就活はうまくいく”、というものがあるならみんなこんなに苦労しませんよね。

それに、ライフステージによってやりたい事も変わってくるでしょうし、転職する人も少なくない時代です。

つまり「自分で自分の人生を決める」という作業はこのあともずっと続くので、今ちゃんと「自分で決める」という経験を積んでおく、これが就活をするうえでとても大事です。

就活はゴールではなく、スタートなんですね。

大変だけれど、新しいことに触れる機会がとても増える時期ですので、きっと楽しいと思いますよ。

貴重なこの時期を、ぜひ楽しんでみてください。

ありがとうございました!

NHKでは、これから就活を控える大学3年生のみなさんと一緒に「働くこと」について考えるラジオ番組を企画しています。

「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ 2024初夏」
6月1日(土)午後10時05分~10時55分 <ラジオ第1>

番組では、就活生の皆さんから社会人の先輩に聞いてみたいことや、モヤモヤ・あるあるエピソードなどを募集しています。

👇の投稿フォームから、投稿してください。
投稿フォームはこちら

「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」番組ホームページはこちら

撮影・編集:脇本彩香

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