2024年04月11日
年々、早期化がすすむ就職活動。
就職情報会社の調査によると、4月1日時点での内定率は6割近くに。内定の取得や辞退がより早い時期に進む傾向がみられるということです。
※以下、リクルート「就職プロセス調査(2025年卒)」より
調査結果によりますと、25年卒の大学生の就職内定率は、4月1日時点で58.1%。前年の同じ時期を9.7ポイント上回りました。
現在の選考スケジュールになった2016年以降(17年卒)で最も高い水準となっています。
就職活動は年々早期化していますが、ことしはさらに進んでいます。
背景には、人手不足に悩む企業の間で必要な人材を得ようとする競争が激化していることや、去年の採用で十分な人数を充足できなかった企業が早期に選考を始めていることなどがあるとみられます。
複数の内定を得た学生の割合も増えています。
内定を取得した学生に「何社の内定があるか」尋ねたところ、平均は2.02社で、前年の同じ時期を上回りました。
このうち「2社以上から内定を得た」という学生は、前年より3.3ポイント増えて50.8%と、半数を超えました。すでに「6社以上から内定を得た」学生も3.2%いるということです。
一方、「何社の内定を辞退したか」を尋ねたところ、「1社」が21.7%、「2社」が8.3%と、どちらも前年を上回っています。
最も多かったのは「0社」の65.6%でしたが、こちらは前年を下回りました。
内定を取得・辞退するタイミングがより早まっているようです。
志望企業から内定を得るなどして就職先を確定させた学生は、35.5%(前年比+7ポイント)。
大手企業も選考を早める傾向にあり、すでに進路を決めたという学生も増えています。
ただ、これから本格的な採用活動を行う企業もあり、多くの学生が活動を続けています。
学生のみなさんはこれからどう活動しようとしているのでしょうか。就活の開始当初と比べた、今後の方針を尋ねると…。
内定を得た学生は「志望内容は変えず、より志望度の高い企業に絞って活動する」(41.7%)が最も多く、企業を絞る傾向がうかがえます。
内定を得ていない学生は、多い順に「志望内容や範囲は変えずに活動する」(46.2%)、「志望内容は変えず、より広い企業を対象に活動する」(25.2%)と続き、少し対象を広げようという意識もうかがえます。
今後の就活への取り組み方について、リクルート就職みらい研究所の栗田貴祥所長にアドバイスをもらいました。
リクルート就職みらい研究所 栗田貴祥所長
「就活の仕方が多様化しているので、周囲の状況を見て焦る必要はありません。活動していく中で見えてくることも多いので、これまでの考えに固執せず選択肢を広げていくなど、柔軟に対応してほしいと思います。内定辞退を受けた企業が追加募集をかけることも多いので、安易に妥協せず、ぜひ自分に合った企業を探してほしいです。」
(※調査について)
対象 2025年卒の大学生 期間 2024年4月1日~4日 有効回答 1065人
取材・編集:永野亜希
(「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」で放送予定)
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