就活ニュース

自己分析や企業研究はいつまで続ければいい? 3月以降は“ゼロ” を作らないで

2024年03月12日

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就活が本格化したけれど、まだ準備不足かもしれない…
そんな不安を抱えている人もいるかもしれません。

実は、自己分析と企業研究は選考と並行してずっと続けていく方が良いそう。

ほかにも、学歴フィルターってあるの?ESは早く出した方が有利?など、就活生が気になる就活のうわさについても専門家に聞きました。

(聞き手:鈴木優 堀祐理)

就活は足を止めずに進めよう

学生

3月から就活が本格化しましたが、まだ準備不足を感じている学生もいると思います。

そういう学生は今、何をすれば良いでしょうか。

テスト対策はちゃんと勉強するしかないと思いますが、企業選びや自分が何を話すかについて迷っている場合は、自己分析と企業分析をしっかり行うことが大事です。

ワンキャリア
厚地峻一さん

自己分析と企業分析は、選考と並行してずっとやり続けたほうがいいなと思っています。

学生
鈴木

それはどうしてですか。

僕自身もまだ自己分析は100%はできていないと思うくらい、今でも自分自身の知らない部分はまだまだあるし、社会人になっても終わりがあるものではないと思います。

厚地峻一さん
2023年にワンキャリアに入社。マーケティング事業部長として毎月50人以上の就活生にインタビューを行っている。

もちろん、就活で最低限求められるレベルはあるとは思います。

それでも、自分のことを知って、どういうキャリアを作っていきたいか、これからどういう仕事をしたいかを言語化していく作業は、ずっと突き詰めていっていいものだと思います。

一旦立ち止まって考えるというよりは、考え続けていく。

そうですね。僕は、自己分析や企業分析を含めて、就職活動そのものをあまり0(ゼロ)にはしないほうが良いと思っています。

毎日就活をした方が良いということですか。

人それぞれペースがあって、走って止まって走って止まって進む短距離走のような動きが得意な人もいると思います。

ですが、僕は完全に足を止めるのではなくて、マラソンで例えると、スパートをかける時間と、足は止めずに自分のペースで前に進む時間、ゆっくりと歩いて呼吸を整える時間を設ける方が良いと思います。

就活を終えた学生に、月別に就職活動をどれぐらい頑張っていたか教えてくださいって聞くんです。

一番忙しかったタイミングが100で、何もしていなかった時期を0だとすると、就活がうまくいった人は、どの月も0になることがない人が多い。

ずっと何かをやっていて、35、60、60、80、10、20という感じ。どんなに活動量が少なくても10はやっているみたいな。

一方で、ペースを乱す人の特徴として、0が入ってきてしまうんです。

20、30で就活を始めて、新学期が始まって忙しくなったから、0、0、0が続いてやばいなと思って一気に80にするみたいな。

10でも5でもいいから何かやり続けた方がいいんですね。

1週間に1回、就活情報サイトや企業のホームページを見るとか、そういうちょっとしたことでもいいので、足を止めないということは大事だと思います。

情報収集は“働くイメージ”ができるまで

情報収集ってキリがないなと思うのですが、どこまでやれば準備ができたと言えるのでしょうか。

自分がその企業で働くイメージが持てるまでだと思います。

イメージの持ち方は人それぞれで、例えば、「働く」ということ1つでも、営業とかマーケティングとか、どういう仕事をするのかというイメージを持つ人もいますし。

一日何時間働いてどのくらい給料をもらって休みの日に何をするのかという形でイメージする人もいます。

いろいろ情報収集をして、ここだったら楽しく、前向きに働けそうとか、不安なく働けそうとか、そういう具体的にイメージできる感覚を1つの区切りにしていくと良いと思います。

インターンと本選考 入り口ごとに対策を

インターンに落ちてしまった企業の本選考を受けることもあると思うのですが、どんなモチベーションで臨めば良いでしょうか。

まず、多くの企業はインターンと本選考は分けて考えているので、インターンで落ちたからといって本選考でも必ず落ちるということはないと思います。

「落ちてしまった」という言葉を使うことが多いですが、受け止め方としては、「マッチングが合わないと判断された」ということだと思います。

だから、見せ方を変えたり、相手にささるような表現ができれば結果が変わる可能性はあります。

夏のインターンに落ちても、冬のインターンには受かる可能性があるように、本選考でもそれぞれ全く別で席が用意されていると考えてください。

面接官も、もっと多くの学生にインターンに参加してほしいけど、どうしても枠数がないから今回はご縁がなかったと言わざるをえない瞬間もあって、じくじたる思いをしていることもあります。

だから、もちろん不安な気持ちは分かりますが、インターンに落ちたとしても、決して「あなたは失格です」と言われたとか、その企業からさよならされたとまで思う必要はないと思います。

インターンはインターン、本選考は本選考と気持ちを切り替える必要があるんですね。

インターンの選考に通った場合、インターンで出したESを本選考でもそのまま出すのは大丈夫ですか。

それは悪手だと思います。

就活生のみなさんは企業を一つの人格のように見ていて、インターンでも本選考でも同じ条件で同じような人を求めていると考えているかもしれません。

しかし、インターンと本選考の募集内容などをよくよく読んでもらうと、募集の条件などが違ったりします。

つまり、企業側はインターンシップと本選考で別々のメッセージを持っているんです。

だから、1つの人格に対してESを書くというよりは、その都度提示されている文言からきちっと相手の意図を汲んでESを書くということが結構大事だと思います。

インターンと本選考で同じ設問があったとしても、インターンのために1回作ったESを、企業のことを深く知った上で改めて見返すとブラッシュアップできるところはあると思います。

本選考とかインターンとか、いろいろ入り口がありますが、入り口ごとに対策していくことが大切だと思います。

不安な気持ちは共有を

周りにすでに内定をもらっている人がいる一方で、自分はまだ内定をもらっていなくてすごく焦っている、という就活生もいると思います。

どうしても周りと比べてしまうと思いますが、就活の本質は、無限にある法人格と無限にある学生人格のマッチングです。

企業と学生のどちらかの条件次第で内定の時期がずれるというのは当たり前にありえることなんです。

例えば、希望の企業ではなくてもとにかく早く内定がほしくて動き出している学生であれば、早い時期に内定を持っているかもしれないし。

一方で、自分が希望する企業の選考が6月以降だったら、それまで内定は出ないですよね。

なので、本質的には焦る必要はないと思いますが、焦る気持ちはものすごく分かるので、友達や先輩と励まし合ったり、自分の不安を共有したりすることは精神衛生上大事だと思います。

身近な友達には話しづらくて、SNSで同志を見つけるという人も多いと思いますが、そういう形でも良いですか。

ソーシャルな繋がりは、新しい人と人の関係の形だと思うので、全然問題ないと思います。

誹謗中傷につながらないよう気をつける必要はありますが、身近な友達にはなかなか言いづらいことや吐き出しづらい不安といった気持ちを素直に共有できるのは良いことだと思います。

就活のうわさ・ギモンに答えます

続いて、就活生がよく耳にするうわさやギモンについてお聞きしていきたいと思います。

いわゆる学歴フィルターや体育会系フィルターと呼ばれるものは存在しているのでしょうか。

結論から言うと、学歴で足切りをするとか排除するとかそういう意味でのフィルターはないと思います。

例えば、東京大学や京都大学の人しか入れないとうわさされている企業があるとしても、その企業に落ちている東大、京大の学生もたくさん存在しているはずなんですよね。

ということは、学歴以外の何かでちゃんと振り分けはされているんですよ。

学歴や体育会系の経験が、その人が明確に頑張ってきたことの1つの指標として見られるということは事実だと思います。

だからある意味、学歴や体育会系ということがガクチカのようになっていて、有利不利というよりは、単純に積み上げてきたものがほかの人とは違うよね、ということはあるとは思います。

少なくとも僕は、この大学じゃないと、ここに所属していないと絶対に取りません、みたいな企業の話は聞いたことはないです。

ただ、企業が求めてる能力に対して、特定の大学の学生や体育会系の学生との相性が良い悪いということが出てくる可能性はなくはないと思います。

それが学歴フィルターのうわさの原因なのかもしれません。

OBOG訪問はしておいた方が良いですか?

“OBOG訪問をしているからあなたは選考を通過します”、ということはないと思います。

ですが、OBOG訪問は企業を知るという文脈においてはすごく有効な手段なので、できるのであればやった方が良いと思います。

ただ、身近にOBOGがいないケースもありますよね。

そういう時は、就職情報サイトや企業のホームページに掲載されている体験談といったコンテンツをうまく使うこともできます。

今はいろいろな手段で情報収集ができる時代なので、OBOG訪問というものにこだわらなくても、ほかの形で代替しても問題ないと思います。

ESに資格欄が設けられていることもありますが、資格はあった方が有利なのでしょうか。

基本的にはあまり意味はないと思っていますが、例えば、極端な話、司法試験に受かってますという人がいたら、そこまで頑張れる人なんだなっていう評価はできると思います。

ただし、その資格があるからといって仕事を任せるかどうかは別問題です。

自分が頑張ってきた証しにはなるので、何か資格を取るために頑張れるのであればそれはすばらしいことです。

ただ、資格がないからといって不利だというわけではなくて、資格を取ること以外できちっと頑張ってきたことを伝える準備ができていれば、全く問題ないと思います。

ちなみに僕は就活の時は自動車免許しか持っていませんでした。

ESの提出については、早めに出すと有利とか、〆切りギリギリに出すと不利とか、そういうことはありますか。

無いと思いますよ。

僕も、9時締め切りで、8時59分の男って言われていました(笑)

早めに準備をして、きちっと段取りをして提出できるというのはすばらしいことだと思います。

一方で、一生懸命考え続けてギリギリまで粘って書いている人もいると思います。

面接官としては両方見逃せないので、そこは全然評価には影響しないと思いますし、そのための締め切りです。

SNSの「オープンチャット」機能といった、SNSでの情報収集や発信はあまり良くないですか?

SNSをうまく活用するというのは、今の時代、企業側も意識しなければいけないことなんですよ。

企業側も学生のみなさんに知ってもらわないといけないので、多くの企業がSNSなどの運営をしていると思います。

企業としても自分たちへの評価が気になる思いはあると思うので、オープンチャットなどで議論が活発に交わされていること自体をやめてほしいとは思っていないと思います。

そうした場で誹謗中傷しないとか、人を傷つけるような発言をしないという、ネットリテラシーを守ることが大事なのであって、アカウントを持っていること自体は何ら悪いことではないと思います。

企業の方が個人を特定するみたいなことはないですか。

少なくとも僕はそういう人事の方に会った事はないですよ。

もしかしたらやっている企業は0ではないかもしれませんが、そこにお金をかけるかというとそんなことはないと思うので、都市伝説じゃないかなという気がします。

うわさに振り回されないように気をつけつつ、しっかり就活を進めたいと思います。

ありがとうございました。

撮影:幕内琴海 編集:谷口碧

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