リクルートの調査によりますと、8月1日時点の23年卒の大学生の就職内定率は87.8%。

新型コロナの影響でおととしは下がりましたが、その後は2年連続で前の年の同じ時期を上回っていて、高い水準を維持しています。

内定を取得した企業の数は、1人あたり平均2.4社と例年よりやや多くなっています。

ただ、内定を保有している企業の数は、8月1日時点の平均で1.07社。

大手企業が内定を出す時期のピークが過ぎたことで、複数の内定を得た学生の多くが内定を辞退し、最終的な進路を決めたとみられます。

一方で、全体の20.7%の学生が、まだ内定を得られていなかったり希望の企業に巡り会えていなかったりして、いまも積極的に就職活動を続けています。

7月に個別説明会やセミナーに参加した企業の数は、平均5.12社。また面接選考に臨んだ企業の数も平均4.15社で、多くの就活生が活動していた2月～6月と比べても同程度の活動量です。

追加募集を行うなどして採用を続けている企業も多いようで、リクルートが運営している新卒採用の就職情報サイトには、8月25日時点で情報を掲載している企業のうち、4割にあたる7000社余りが説明会の情報を掲載しています。

自己分析も、企業研究もちゃんとやったはずなのに、うまく選考が進まない…。

こんな場合、何が原因として考えられるのか、リクルート就職みらい研究所の栗田貴祥所長に聞きました。

栗田さんは、内定を得られない主な要因として、以下の2点が考えられると指摘します。

就職活動がうまくいかない場合には、全く別の業界というよりは周辺に視野を広げて、自分の興味関心のなかで、ターゲットを再設定することが大事。

その上で自分のやりたいことだけでなく、自分が得意なことや企業にどう貢献できるかをアピールすることで、活路が開きやすくなるということです。

※対象:2023年卒の大学生　期間:2022年8月1日～3日　有効回答:1174人