2020年08月03日
ESに面接・・・本選考以上ともいわれる高倍率をくぐり抜け参加できることになったインターンシップ本番。どんな心構えで臨んだらいいのでしょうか? 学生リポーター3年生コンビが、就活クチコミサイト「ワンキャリア」の多田薫平さんと佐賀駿一郎さんに疑問をぶつけてきました。
(聞き手:白賀エチエンヌ 堤啓太)
夏のインターンシップに参加する上で、どのような心構えをしておけばいいですか?
インターンシップへの参加目的が「受かる」ためか「選ぶ」ためかによって、心構えの仕方も2通りあると思います。
具体的に教えていただけますか?
「受かる」ための場合、インターンシップで使うツールを使って、友達とコミュニケーションを取る練習をしてみたりというような事前勉強が必要。
「選ぶ」ために必要なのは、ネット上でも探せるレベルの情報を整理しておくことかなと思います。
僕たちがイベントなどで司会をする時は、1〜2時間は企業について調べて臨んでいます。
サービス名とか、参加する上で知っておかないと失礼だなって思う最低限の知識はつけたほうがいいですね。
なるほど。
インターンシップでは、「服装自由」ってことも多いんですけど、どのような服装で行くべきか、いつも悩んでしまうんです。
自由でいいじゃないですか(笑)。だって自由って書いてあるんだから。
うーん、でも……。
相手に不快感を与えない、「なんだこいつ」って思われないような格好だったら何でもいいと思いますね。
もし私服で行って、他の人がみんなスーツだったとしてもビビる必要はないです。だって逆にチャンスじゃないですか?
確かに、目立ちますもんね。
でも、ドキドキして平常心が保てなくなる人はスーツで行った方がいいです。そこは自分と相談して決める必要があります。
余計なところで神経を使わないようにするためですか?
そうです。自分のパフォーマンスが1番発揮しやすい環境作りをするのが大事だと思いますね。
では、インターンシップでは企業のどのようなところに注目しながら参加すればいいですか?
「4P」って言われるポイントですかね。
4P……?
社員のエンゲージメントを高める4要素といわれるものです。「People(人材・風土)」「Philosophy(理念・方針)」「Privilege(待遇・特権)」「Profession(活動・成長)」ですね。
この4つくらいに注目すればいいと思います。
社員エンゲージメントの4Pとは?
組織や人事のコンサルタントなどを行ってきた麻野耕司さんが著書『THE TEAM 5つの法則』の中で提示した社員の組織や自社への愛着や共感を高める要素を表したもの。
具体的にどう見ればいいですか?
例えば「People」だったら、どんな人がいるのか、どんな人がどういう発言をしていたか、とかをしっかり掴んだり。
待遇はもしかするとインターンシップの中ではあまり見えないかもしれませんが、他の3つはわかるんじゃないかな。
企業を見るポイントは、事前に明確にしておいた方がいいですね。
企業によっては「本選考に一切影響しません」っていう記述があったりするんですが、それって本当ですか?
それは気にしなくていいと思いますよ。一応注意書きを入れておこうっていう感じで保険をかけているんじゃないですかね。
企業側に立って考えれば、もしインターンシップでいいなと思う人がいたら、その人の情報を残さないわけないじゃないですか。みなさん、大学のサークルで新歓やったことあります?
はい。
新歓で、入って欲しいなっていう新入生がいたら、ちょっと“ツバを付ける”というか、連絡してみようって考えますよね?
たしかに。
採用に直結するわけではなくとも、情報を残しておくということもあるってことですね。
そうです。インターンシップはまだ接点を持っていない人たちと接点を持つことが大事なので。
コロナの影響で、「インターンシップからの採用が増えるのでは?」っていう声が学生の中で結構あがるんですけど、実際はどうですか?
数は増えると思うんですけど、何度も言っているように、やっぱり考えても仕方ないですよね。
それに、100%インターンからの採用になるってことはないと思います。もともと5人採用のところであれば、その可能性もありますけど、100人採るような企業がインターンからの採用で完結するのは難しくないですか?
そうですね。
だから、採用の内訳がどうなっても自分のキャリアの戦略にはあまり関係ないんです。それよりも、もっと違うところに頭を使った方がいいですよ。
今までインターンシップへの参加を前提で聞いてきましたが、部活やサークル、留学などで参加できない人もいます。そういう状況でもインターンシップを優先すべきですか?
多田さんは夏のインターンシップ行きましたか?
僕は16社くらい行きました。
僕は両立が苦手なので、自分の中でのインターンシップの優先順位は低かったです。
そうなんですか!?
当時頑張っていた学生団体の活動を本気でやる方が残りの人生後悔しないだろうと思ったので、そっちに打ち込んでいました。結果的にですが、その活動が就活における「ガクチカ」になりました。
過ごし方としては3パターンで(1)就活にコミットする(2)就活と今やりたいことを混ぜる(3)やりたいことを優先する、っていう。
あと大事なのは、知った上で決めるということです。
というと?
インターンからの早期選考もあるとか、夏の時期にしか採用活動をしない企業もあるらしいとか、そういうことを知った上で自分はどうするかを決めるってことです。
知らないまま決めてしまうと、大きな後悔になるので注意が必要です。
ではインターンシップに参加できない人たちは、その代わりに何をすれば就活に生かせますか?
一つは目の前の活動にコミットすることですね。
そうですね、本当にやりたいことをやった方がいいと思います。
ただ、意思決定するには情報や判断軸が必要だと思うので、それをちゃんと掴んだ上で時間をかけて考えて決めないといけないと思います。
わかりました!
次回は、インターンシップ後にするべきことをおうかがいします!
近日公開予定。
【就活ゼミ的夏期講習「インターンシップ」シリーズ】は以下からご覧ください。
▽志望業界・企業が決まっていない!どうしよう・・・
▽短期?長期?志望動機は?応募の時に迷うこと
▽「オンラインはウソがバレやすい」ってどういうこと!?
▽「秋に燃え尽き症候群にならないために」
編集 吉岡真衣子
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