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どうする?22年卒インターンシップ(番外編)秋に燃え尽き症候群にならないために

2020年09月16日

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予想以上の激戦だった夏のインターンシップ。希望のインターンに参加できた人でも、本選考までの間に何をしたらいいのかわからない、そんな状況になるかもしれません。学生リポーターの3年生コンビが、夏のインターンシップ後にいったい何をするべきか、就活クチコミサイト「ワンキャリア」の多田薫平さんと佐賀駿一郎さんに聞いてきました。
(聞き手:白賀エチエンヌ 堤啓太)

 

インターン後は2パターンに分かれる

学生
白賀

インターンシップ後について聞きたいのですが。夏のインターンシップを通じて、志望業界や企業への志望度が高まったら、その次にすべきことって何ですか?

インターンシップ後の皆さんの姿を予言しますね(笑)

多田さん

夏のインターンが終わると、「自分探しの旅に出るタイプ」と「志望企業が定まってコミットするタイプ」と2パターンに分かれます。

学生たち

そうなんですか?

夏のインターンが終わった後に「自己分析のやり方教えてください」って言ってくる人が毎年いるんですよ。

ワンキャリア・コンテンツマーケティング事業部マネージャー 多田薫平さん

なぜそうなるかというと、インターンに参加する中で「”なんか”違うな」っていうポイントが出てくるからです。

“なんか”ということは、違うと思ったポイントをちゃんと言語化できていないってことですか?

そうです。それで自分探しの旅に出てしまうんです。

とにかく「言語化」する!

自己分析を再び始めるのは、いいことなんですか?

別に悪いことではないですが踏むべきステップがあると思います。

具体的にはどうすればいいですか?

まずやるべきこととしては、「会社の良いと思った理由/違和感を覚えた理由」をちゃんと言語化すること。

で、違和感を持った理由が言語化できないのであれば、過去の経験を深掘りしていくことですね。

なるほど。

ある会社のインターンシップに参加して、「なんか違う」と感じた理由を深掘りしていきますよね。

佐賀さん

たとえば、「高圧的なタイプの社員さんが多かった」とか「女性の社員さんが全然いなかった」ということから生じる違和感だったとします。

ワンキャリア・コンテンツマーケティング事業部キャリアアドバイザーの佐賀駿一郎さん

そうすると「それって本当にその企業の実態なのか」ってことを確認するために、もっとOB訪問をしたり、他の社員さんにヒアリングしたりする必要が出てくるじゃないですか。

そうですね。

だけど、そこを突き詰めずに「”なんか”違う」で止まってしまうとよくないんですよ。

「違和感を感じたのは自分が悪いんじゃないか」とか「自分のやりたいことがはっきりしてないからじゃないか」って方向に行ってしまうと迷走して、自分探しの旅に出ちゃうんですね。

そういうことなんですね。

違和感を言語化することで、次に必要なアクションが「企業のことを知る」ための企業研究や業界研究なのか、「自分のことを知る」ための自己分析なのかがわかります。

学生

「なんか違うな」って思った時に、簡単に方針転換しない方がいいってことですか?

さっきの例でいうと、女性が職場に少なかったのは本当はいるのだけど、インフルエンザでみんなが休んでいたからかもしれないですよね。

ちょっとこれは、極端な例ですけど、事実をちゃんと確かめることが大事ですよね。

逆に、「良いな」と感じた場合も言語化は必要ですか?

はい。全部言語化した方がいいです。

ではどちらにせよ、言語化することがファーストステップなんですね。

そうです。

あと秋くらいによく出てくるのが、「あれ、どこの会社に入っても楽しめるんじゃない?」っていうタイプ。

実際僕もなりました(笑)
でもこれもちゃんと言語化していないからこうなっちゃうんです。

ちなみに僕もです(笑)

良いと思った理由も言語化しておかないと、本選考が見えてきた冬ごろに「どこの会社を志望するのか」決めていくとき、絶対に悩みます。

「言語化」が苦手な人は・・・?

「言語化」が大事なのはわかったんですが、苦手な人も多いと思うんです。そういう人たちは、どうすればいいですか?

自分で言語化するのは難しくても、他人の言語化のサポートは誰にでもできると思います。

そうなんですか?

「なぜ?」っていう問いかけは誰でもできるじゃないですか。このシンプルな「なぜ?」が言語化においてはいちばんいいと思います。

なるほど。

僕も自己分析して「俺ってこういう人間なんだよ」って親友に話したら、「お前そんなんじゃないから」って一瞬で切られました(笑)

じゃあ「そう分析した根拠は?」って聞かれた時に、「△△っていう経験があるから□□って解釈したけどどう思う?」って投げかけてみると、「じゃあなんでそう解釈したの?」って始まって……。

っていうように、「なぜ?」って聞いていくと深掘りが進みます。このヒアリングが一つのやり方かな。

他人と協力して深掘りすることで言語化ができるんですね。

あと言語化が苦手な人にオススメするのは、3人くらいメンターをつけることです。

先輩とかですか?

先輩か社会人ですね。同級生でも圧倒的に言語化が上手い人とかだったらいいですけど、そうでないと結構迷走しちゃったりもするので(笑)

言語化が上手い人かどうかって判断するのが難しいんですけど……。

そうですよね。例えば自分の投げたボールに対して、違う表現だけど自分がしっくりくるボールで投げ返してくれる人っていませんか?

いますね。

そういう人を探すのが大事です。

それって軸がしっかりある人を探すってことですか?

軸というか、例えば「自分はどんな人ですか?」って聞いたときに返してくれた答えでモヤモヤを解消してくれた人ですかね。

「燃え尽き症候群」にならないで

では、本選考を意識し始める秋や冬については、どんなことをしていけばいいですか?

いちばんは「燃え尽き症候群」にならないようにしてくださいっていうことです。

夏で燃え尽きてしまう人もいるんですか?

毎年います。みんな燃え尽きちゃうんですよ。

だから就活の中で自分が楽しいと思うことを見つけることが大事だと思います。全部苦しいって思ってしまうと、乗り越えた後に燃え尽きちゃうので。

なるほど。

2つ目は「煽ってくる人」を見つけるということです。

どういうことですか?

「〇〇のインターン行った」とか「△△は内定もらってて」みたいな一見ちょっと嫌な人のことです。

でもそういう人を味方につけておくと、逐一状況とかを聞いてくるから、「あいつがやってるからやらないと」みたいな焦りから、モチベーションが上がるんです。

なるほど、そういう場合もありますね。

「楽しさで動くタイプ」と「焦りで動くタイプ」の2パターンががあるんです。

前者のタイプの人は楽しかったことを言語化しておく。後者のタイプの人は今言ったように焦らせてくれる人を見つけるっていう感じです。

並行もありですか?

もちろんいいと思います。人によっても違うし、同じ人でも時期によって違う場合もありますしね。

自分なりの就活を探すっていうことですね。

はい。みんな答えが一つしかないと考えるから、しんどくなるし間違えてしまう。

たしかに、そうかもしれないです。

だから秋以降は大人の言うことに振り回されすぎず、自分がモチベーションを保てる環境を整えながらやっていくのがいいと思います。

なるほど。ありがとうございました。

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