以下は、23卒の採用活動における「採用充足率」(企業が採用を予定していた人数に対して、どれだけの人員を確保できたかを示す割合)について、前の年と比べた結果です。

採用充足率が5割を超えている企業は、前年の同時期と比べて6.2ポイント減の44.3%。

採用予定数の半分を充足できていない企業が、全体の6割近くに上っているということになります。

こうした状況の中、「これから追加の選考を考えている」と回答した企業は58.5%。こちらも前年同時期より6.6ポイント増えています。

なぜ、こうした状況になっているのでしょうか。注目すべきは、学生たちの企業への応募状況です。

エントリー数が「前年より減った」と回答した企業の割合は47.8%。前年より大幅に増えていることが見て取れます。

一方、ことしは、新型コロナの影響で去年、おととしと採用を抑えていた企業の中でも採用意欲が戻っている動きが見られ、採用予定数を前年より「増やした」と回答した企業が、前年比6.1ポイント増の22.1%に上るという調査結果も出ています。

にもかかわらず、学生のエントリーが減っている…という状況。これが、採用予定人数を満たせない企業が増えている1つの原因になっているとの見方があるようです。

では、なぜ学生の企業へのエントリー数が減っているのでしょうか。

その一因は、22卒の選考と比べてWEBでの選考が減り、対面での選考機会が増えたことにあるとみられています。

こうした状況の中、6月時点での新卒採用に「満足できていない」と答えた割合は38.7%。「満足できている」と回答した企業(24.9%)の割合より15ポイント近く多くなっています。

学生と出会うチャンスが減ったため、学生とのマッチングがうまくできていない…と悩む企業の人事担当者も少なからずいるようです。

マイナビの担当者は就活中の学生に対し、興味・関心を持つ範囲を広げたうえで、情報収集を怠らないようアドバイスしています。

※調査対象:新卒採用実績のある企業の採用担当者　期間:2022年6月3日～20日　有効回答:3176社