23年卒の6月1日時点で内定を得ている学生の割合は73.1％と7割を超え、6月が選考解禁となった2017年卒以降で最も高い水準となりました。

一方で、限られた学生に内定が集中しているというデータもあり、内定辞退が去年以上に増えることも考えられます。

以下、詳しく見ていきます。

※リクルート「就職プロセス調査(2023年卒)」より

リクルートの調査によると、来年春に卒業を予定している大学生の就職内定率は、6月1日時点で73.1%。

去年の同じ時期と比べて4.6ポイント増え、選考解禁が6月となった2017年卒以降で最も高い水準となりました。

6月から大手企業の面接も本格的に始まり、今後さらに内定取得が進むとみられます。

1月から5月までの具体的な活動状況と6月の予定を見てみます。

6月に「合同説明会・セミナーへの参加」「個別企業の説明会・セミナーへの参加」「エントリーシートなどの書類を提出」を行う予定の学生の割合は5月と比べると少し増える見込みです。

活動を続けている学生が、企業の追加募集などの状況を見ながら視野を広げて動いていると考えられます。

また、「面接選考（最終面接を含む）を実施」する予定の学生の割合は76.6％、「最終面接を実施」する予定の学生の割合は66.2％と、いずれも5月より20ポイント以上高くなる見込みです。

内定取得に向けて、学生が活動量を増やしていることがうかがえます。

一方で、去年以上に内定辞退が増える可能性もあります。

すでに内定を得た23年卒の学生のうち、2社以上から内定を得た学生の割合は去年とほぼ同じ58.9％。（22年卒:58.7％）

その内訳を見てみると、3社以上から内定を得たという学生の割合が去年より約５ポイント増えており、限られた学生に内定が集中していることがうかがえます。

オンラインの活用が進んだことで、学生がより多くの企業にアプローチしやすくなったことが背景にあると見られます。

このため、去年以上に内定を辞退するケースが増える可能性があります。

※対象:2023年卒の大学生 期間:2022年6月1日～2日　有効回答:838人