厳しい選考をくぐり抜けて入社した会社ですが、なんと新入社員の半分以上が10年以内に今の会社を退職することを考えていることが分かりました。

男女によっても違った傾向がみえるその理由とは?

(以下、マイナビ転職「2021年新入社員の意識調査」より)

【ほぼ半数が10年以内に退職!?】

新入社員に今の会社で何年働くつもりなのかを聞いてみると、「定年まで」という人は16.6%、6人に1人にとどまりました。

一方で、「10年以内に退職予定」と答えたのはほぼ半数。さらに、そのうちの半数以上が「3年以内の退職」を考えていると答えました。

男女別に見てみると、「3年以内の退職」を考えている女性は34%と、男性より10ポイント以上高くなっています。(男性=22.5%)

その理由として女性は「結婚や出産などのライフステージに合わせて働き方を変えたい」とし、自身の変化に合わせた働き方を志向しているようです。

また、男性は転職することで「年収アップ」や「キャリアアップ」を目指す考えを示し、将来のステップアップを見据えている傾向が見えます。

【帰属意識は低くても 離職は考えず】

会社や組織の一員であるという意識=帰属意識について聞いてみると、「意識している」と答えた人が56.8%。「とても強く意識している」人を含めるとその割合は、68.1%と全体の3分の2にのぼります。

新型コロナの影響で、入社後もすべて在宅勤務=フルリモートという人が全体の4.3%いますが、この人たちに聞くと興味深い結果となりました。

会社への帰属意識は、「意識している」が47.1%、「とても強く意識している」と合わせても58.9%と全体と比べて9.2ポイント低くなったのです。

一方で、フルリモートの人に退職予定を聞いたところ「10年以内に」と答えた人が44.1%と、全体より6.9ポイント低くなったほか、「3年以内に」と考えている人は14.7%と半分程度の割合にとどまったのです。

マイナビの担当者は、フルリモート勤務者は上司や先輩と距離を縮めにくいため、愛着を感じにくく、帰属意識が低い結果になったと考えられるとしています。一方で、人間関係は距離が置きやすく苦手な人が発生しにくいという面があり、対人関係のストレスが少ない分すぐに辞めたいという状況になりにくいのではないかと指摘しています。

(対象:2021年4月に新卒入社した男女　回答:800人　調査期間:2021年6月25日～6月28日)