2021年03月23日
「売り手市場」と言われていた世相を背景にここ数年、減少傾向にあった公務員志望の学生。よく、景気が悪くなると公務員人気が高まると言われていますが、ことしは状況に少し変化がみられるようです。
以下※「2022年卒マイナビ公務員イメージ調査」より
【減少傾向から一転…】
公務員を「就職先として考えている」と回答した学生の割合は23.3%。これまでの減少傾向から一転、去年の同じ時期に行った調査結果から2.1ポイント増えました。
なぜ、公務員になりたいのかの理由を聞いた結果がこちら。
「安定している」を選んだ人の割合が7割近く。
次いで「休日・福利厚生が充実している」や「社会的貢献度が高い」などといった理由が続いています。
さらに、新型コロナの感染が拡大する前と比べて志望度に変化があったかを尋ねると、
「志望度が上がった」と答えた割合が11.5%、「どちらかというと志望度が上がった」と答えた割合が20.9%という結果に。
<新型コロナの感染拡大前と比べた公務員志望度>
「志望度が上がった」 11.5%
「どちらかというと志望度が上がった」 20.9%
「変わらない」 54.5%
「どちらかというと志望度が下がった」 8.6%
「志望度が下がった」 4.6%
3割以上の学生が、新型コロナの感染拡大前より志望度が上がったと回答しました。
新型コロナの感染拡大が幅広い業種に悪影響を及ぼす中、安定した職に就こうという意識の高まりを反映しているとみられます。
【地方公務員は人気でも…】
コロナ禍で増加に転じた公務員志望の学生たち。ところが内訳を見ると、少し気になる結果も…。
顕著なのは、市区町村への勤務を志望する割合の増加。去年より7.1ポイント増えています。このほか、都道府県に勤める地方公務員と国家公務員の一般職への志望も増加しています。
その一方で国家公務員の総合職は、いまだ減少していることが明らかに。
「きつそう」「勤務時間が長そう」といった悪いイメージが定着してしまっていることが要因だと見られます。
【巣ごもりの影響も?】
市区町村職員の人気が高まる中、こちらは、公務員を志望するにあたって誰に影響を受けたかを尋ねた結果。
「父親・母親」と回答した割合が48.1%と最多に。次いで「友人」が16.5%、「兄弟・姉妹」は6.3%となっています。いずれも、去年より割合が増加していることが見てとれます。
逆に、わずかながらも減少したのが「小・中・高いずれかで出会った教師」と「大学の教授」。
こうした結果について調査にあたったマイナビは、コロナの影響で里帰りをした学生が一定数いたことが要因ではないかと分析しています。
地元に戻って故郷のために働く。こうした思いを掲げたUターン就職を選択肢として見直す動きが、公務員の志望者が増えている背景の1つにあるようです。
※[対象:来春(2022年)卒予定の大学生・大学院生 期間:2021年1月18日~2月8日 有効回答:3081人]
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