2019年09月25日
就職活動を通して、4社以上から内定を得る学生が増えていることが、就職情報会社マイナビの調査で分かった。背景には、いわゆる”オワハラ”問題など、時代の空気に配慮せざるを得ない企業側の事情もあるようだ。
◆内定4社以上が5人に1人
マイナビが2020年卒の大学生・大学院生にアンケートした「学生就職モニター調査 8月の活動状況」(調査期間:8月26日-31日、有効回答数1591人)によると、すでに就職活動を終えた学生1416人のうち、4社以上から内定を得た学生は18.6%。およそ5人に1人の割合で、17年卒と比べて4.7ポイント増加した。
一方、得た内定が1社だけと答えた学生は34.9%。17年卒の42.2%から減少が続いている。
また、就職する企業を決めたとき、選考途中の企業があった学生の割合は62.8%、このうち35.6%の学生は、残る企業の選考も受け続けたと回答した。
◆企業に広がる”オワハラ”控え
マイナビは、内定を辞退する学生の増加が、企業側にとって大きな負担になっている一方で、多くの内定を得る学生が増えている背景には、2つの要因があると分析している。
1つは、人手不足で売り手市場が続くなか、企業側が、入社する可能性が少しでもある学生には内定を出す傾向が強まっていること。
2つ目は、企業側が内定を出した学生に、就職活動を終えるよう強要する、いわゆる”オワハラ”が、社会で問題視されるようになったことだ。
◆人事担当者の一言で内定辞退も
マイナビの調査で、企業の人事担当者の印象が悪かったため選考に進まなかった企業があると答えた学生は29.6%。「内定出したら就活やめてくださいね」という言葉をきっかけに選考を辞退したという学生の声も寄せられた。
いまや“オワハラ”は、SNSや就活クチコミサイトなどで拡散され、企業イメージを損なう危険性もあるため、企業側が控える傾向があるという。
◆第1志望でなくても内定
マイナビは「内定後も就活を続ける学生や、自社が第1志望ではない学生に対しても、『自分なりに満足のいく結果が出るまでやって、満足できたらうちに来てください』というような声掛けをしている企業が増えているようです。結果、優秀な学生が大量の内定を獲得することにつながっている」と話している。
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