コロナワクチンは必要・不要?予防効果は?コロナワクチンの効果がわかるQ&Aをまとめました。

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    Q.ワクチンどんな種類が?

    A.
    新型コロナウイルスのワクチンではこれまでに使われた経験のない「遺伝子ワクチン」が実用化されました。ワクチンの種類はどのようなものがあるのでしょうか?。

    生ワクチン

    最も歴史のあるワクチンの1つが実際のウイルスや細菌の中から毒性の弱いものを選んで増やした「生ワクチン」で、「弱毒化ワクチン」とも呼ばれます。

    毒性の弱いウイルスそのものを体内に入れることで、免疫の働きでウイルスを攻撃する抗体などを作り出します。

    生ワクチンは効果が高いものも多く、はしかや風疹など従来からさまざまな病気に対して使われています。

    一方で、たとえばポリオなどではまれに生ワクチンによって感染したケースがあり、課題になっています。

    新型コロナウイルスでは、ワクチンメーカーの阪大微生物病研究会や東京大学などで研究や開発が行われています。

    不活化ワクチン

    不活化ワクチンは、実際のウイルスをホルマリンで加工するなどして、毒性をなくしたものを投与するワクチンです。

    季節性インフルエンザのワクチンはこの種類で、新型コロナウイルスでは、国内のワクチンメーカー、KMバイオロジクスなどが開発を進めています。

    海外では中国のシノバックやシノファームなどが実用化し、中国などで接種が始まっています。

    VLPワクチン

    ウイルスそのものを使わないタイプのワクチンも多く開発が進められています。

    このうち「VLPワクチン」は、ウイルスそのものは使わず、ウイルスの表面に出ている突起の「スパイクたんぱく質」を人工的に合成したものを投与します。

    「スパイクたんぱく質」は、ウイルスを攻撃する抗体の目印となるもので、人工的に作って投与することで、人に備わっている免疫の働きによって抗体を作り出す仕組みです。

    新型コロナウイルスでは、大阪大学などで研究が行われているほか、アメリカなどでは数万人規模で安全性と有効性を確認する臨床試験が行われています。

    組み換えたんぱく質ワクチン

    VLPワクチンと同様、ウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」を人工的に作り出すワクチンの1つが「組み換えたんぱく質ワクチン」です。

    遺伝子組み換え技術を使って人工的にたんぱく質を作って投与することで、体内でウイルスを攻撃する抗体を作り出します。

    新型コロナウイルスでは、国内の製薬大手、塩野義製薬が(しおのぎ)開発を進めています。

    また、アメリカの製薬会社ノババックスのワクチンもこの種類で、開発が成功すれば武田薬品が国内向けに供給する予定です。

    mRNAワクチン

    新型コロナウイルスのワクチンでは、人工的に合成したウイルスの遺伝子を使った「遺伝子ワクチン」が世界で初めて実用化されました。

    国内で最初に接種が始まったワクチンも遺伝子ワクチンの1つ、「mRNAワクチン」でウイルスの表面にあるスパイクたんぱく質を作るための遺伝情報を伝達する物質、「mRNA」を使います。

    人工的に作って注射で投与することで、体の中でスパイクたんぱく質が作られ、それに免疫が反応して抗体が作られます。

    新型コロナウイルスの感染が広がる前には実用化されていなかった新たな技術で、開発にかかる期間が従来のワクチンより大幅に短縮できるのが大きな利点になっています。

    アメリカの製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが開発したワクチンやアメリカのモデルナが開発したワクチンがこのタイプです。

    mRNAを使った医薬が実用化されたのはこれが初めてで、日本国内でも製薬大手の第一三共が、開発を進めています。

    DNAワクチン

    遺伝子ワクチンの別のタイプが「DNA」ワクチンでDNAを人工的に作り出して、ワクチンとして接種します。

    投与されたDNAは、体内の細胞の中で核に入り込んでmRNAを作りだし、そのmRNAによってスパイクたんぱく質が作られることで、抗体が生み出されます。

    大阪大学発のバイオベンチャー企業、アンジェスのワクチンはこのタイプで、国内では最も早く、実際に人に投与して安全性や有効性を確認する臨床試験を始めています。

    ウイルスベクターワクチン

    ウイルスのスパイクたんぱく質を作る遺伝子を、無害な別のウイルスに組み込んで、そのウイルスごと投与するワクチンです。

    無害なウイルスが細胞に感染して、新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質を作りだし、抗体が作られます。

    イギリスの製薬大手アストラゼネカとオックスフォード大学が開発したワクチンやアメリカの製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチン、それにロシアの研究機関が開発したワクチン、「スプートニクV」もこのタイプです。

    日本国内でもバイオ企業のIDファーマが開発を進めています。

    (2021年2月16日時点)

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    Q.ワクチンの成分は?

    A.
    ワクチンには免疫機能を働かせるために必要な物質のほかに免疫の働きを助ける成分や品質を保つための成分などが添加物として含まれています。

    このうちアメリカの製薬大手、ファイザー製のワクチンには抗体の目印となるたんぱく質の遺伝情報が入ったmRNAという物質が含まれています。

    また添加物として、mRNAが壊れるのを防ぐため、ポリエチレングリコールと呼ばれる物質が含まれているほか、コレステロールや塩化カリウムなども含まれています。

    従来のワクチンとは異なり、実際のウイルスの成分は含まれていません。

    一般的にワクチンのアレルギーなどは、ワクチンに含まれた添加物が原因となる場合があるとされています。

    過去にはインフルエンザのワクチンなどにはゼラチンが含まれていたことがありアレルギーの原因ではないかと指摘されました。

    今回の新型コロナウイルスのワクチンではゼラチンなどは含まれていませんが、海外では、接種したあとにまれにアナフィラキシーと呼ばれる激しいアレルギー反応が起こることが報告されています。

    これについてアメリカ・CDC=疾病対策センターではワクチンに含まれるポリエチレングリコールがアレルギー反応の原因となっている可能性を指摘しています。

    日本の厚生労働省でもこれまでワクチンの成分でアナフィラキシーなどの重度の過敏症を起こしたことがある人は、一般的に接種を受けることができないなどとしていて、アレルギーのおそれがある人はかかりつけの医師に相談するよう呼びかけています。

    (2021年2月18日時点)

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    Q.なぜワクチンを接種するの?

    A.
    ワクチンは感染症に対する免疫をつけたり、免疫を強めるために接種され、個人の発症や重症化を予防するだけでなく、社会全体で流行するのを防ぐことが期待されます。

    厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスのワクチンについても▽重症化や、▽発熱などの症状が出るのを防ぐ効果があることが海外の治験で明らかになっているということです。

    多くの人が接種を受けることで重症者や死亡者を減らすことができれば、医療機関の負担を軽くすることも期待できます。

    (2021年1月19日時点)

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    Q.ワクチンは感染を防ぐためのもの? 重症化を防ぐためのもの?

    A.
    新型コロナウイルスのワクチンは、感染を防ぐものではなく、発症や重症化を防ぐものだと考えられています。

    ワクチンに期待される効果には、▼感染そのものを防ぐ「感染予防の効果」、▼感染しても症状が出るのを抑える「発症予防の効果」、▼症状が出ても重症にならないようにする「重症化予防の効果」、▼多くの人がウイルスへの抗体を持つことで社会全体が守られる「集団免疫の効果」があるとされています。

    このうち、感染を予防する効果は感染しても発症しない人が多くいることや、ウイルスが人の細胞に入り込んでいないか詳しく調べないといけないことなどから実証することが難しく、新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験では、ワクチンを接種した人のグループと偽薬=プラセボを投与した人のグループで発症した人の数を比較していて、主に発症を予防する効果について調べています。

    日本国内で医薬品を審査するPMDA=(ピーエムディーエー)医薬品医療機器総合機構は新型コロナウイルスのワクチンを審査する際の考え方として、原則として発症を予防する効果を評価する臨床試験が必要だとしています。

    欧米のワクチンの臨床試験では、発症を予防する効果に次いで重症化をどの程度防ぐことができたかも示していて、PMDAも評価の際の重要な項目の1つとして重症化を防ぐ効果を挙げています。

    さらに、ワクチンの接種が広がることで、集団免疫の効果も期待されています。

    集団免疫とは、国や地域などの集団の中でほとんどの人がワクチンを接種するなどして免疫を持つことで、一部の人が免疫を持っていなくても、感染が広がらない状態になることをいいます。

    WHO=世界保健機関は、集団免疫の状態となる条件について、正確には分からないものの世界の人口の70%以上がワクチンを接種する必要があるとして、ことし中に世界が集団免疫の状態になるのは難しいという認識を示しています。

    (2021年2月12日時点)

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    Q.ワクチンによる感染そのものを防ぐ効果は?

    A.
    ワクチンには、感染しても重症化したり症状が出たりすることを防ぐ効果だけでなく、感染そのものを防ぐ効果も期待されています。

    日本で接種が始まっているファイザー製のワクチンでも、当初の臨床試験では重症化や発症を防ぐ効果が確認されましたが、感染そのものを防ぐ効果もあるのではないかと、検証が続いています。

    イスラエルでは世界の中でも早いペースで接種が進んでいて、イスラエルの保健機関やアメリカのハーバード大学などの研究グループが、ファイザーのワクチンの実社会での効果を調べた論文を2021年2月24日にアメリカの医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表しました。

    この中では、2回目の投与を受けたあと7日目以降では▼発症を予防する効果が94%、▼重症化を防ぐ効果が92%だったほか、▼無症状の人も含めて感染を防ぐ効果も92%だったということです。

    また、アメリカのCDC=疾病対策センターは感染そのものを防ぐ効果についての研究結果を2021年4月2日に発行した週報で報告しました。

    それによりますと、アメリカでファイザー製のワクチンかモデルナ製のワクチンの接種を受けた医療従事者など3950人を対象に、2020年12月から2021年3月中旬までの毎週、新型コロナウイルスに感染していないか、PCR検査で確認したところ、2回目の接種後、14日間以上たった人では、無症状の人も含めて感染そのものを防ぐ効果は90%だったとしています。

    接種を2回受けていなくても、1回目の接種後14日間以上たった人では感染を防ぐ効果が80%だったということです。

    このほか、ワクチンの接種後、高齢者施設や医療従事者の感染が大幅に減ったという報告が複数の国から出されています。

    (2021年4月12日時点)

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    Q.ワクチンを接種したら感染対策の必要はなくなる?

    A.
    ワクチンを接種したら、いま行っているマスクの着用や、3密を避けるといった対策をしなくてもよくなるのでしょうか?

    専門家は、実際の社会でワクチンの効果がしっかりと確認されるまで、当面は対策を続ける必要があるとしています。

    日本国内で接種が始まるワクチンは、臨床試験で発症を予防する効果が95%程度などと高いことが確認されていますが、それでも発症の可能性が完全になくなるわけではありません。

    さらに、ウイルスの感染を防ぐ効果があるかどうかははっきりわかっておらず、ワクチンによって症状が出るのを抑えられたとしても、ウイルスに感染している可能性はあり、対策を取らないとまわりに感染を広げてしまうおそれがあります。

    また、ワクチンは各国で接種が始まってから長くはたっておらず、アメリカのCDC=疾病対策センターも長期にわたって効果が続くかどうか、さらにデータが必要だとしています。

    こうしたことからCDCを始め、専門家はワクチンを接種したとしても実際の社会での効果が確認されるまで時間がかかるため、当面はマスクの着用や消毒、3密を避けるなどといった対策を続ける必要があるとしています。

    (2021年2月15日時点)

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    Q.ファイザーなど各社のワクチン、それぞれの効果は?

    A.
    新型コロナウイルスのワクチンを開発している製薬会社などの多くは、ワクチンの効果について臨床試験の結果を公表しています。

    ワクチンの効果は、ワクチンを接種したグループと、プラセボと呼ばれるワクチンに似せた偽の薬の投与を受けたグループを比較して評価します。

    発症した人の割合が、ワクチンの接種を受けたグループでプラセボの投与を受けたグループより少なければ、発症を予防する効果があったものと判断できます。

    厚生労働省が契約したワクチンのうち、アメリカの製薬大手「ファイザー」とドイツのバイオ企業「ビオンテック」が開発したワクチンと、アメリカの製薬会社「モデルナ」のワクチンでは、数万人を対象にした臨床試験で発症を予防する効果が90%を超えていたとする結果が出されています。

    ワクチンではない、プラセボを投与された人のうち、一定の時間がたった段階で発症した人の割合を100とすると、ワクチンを接種した人のうち発症した人の割合は10未満で、これを比較して発症が90%以上抑えられたということを示しています。

    ただ、ワクチンを接種しても感染することはあるため、ワクチンの接種が始まったとしても、マスクの着用や「3密」を避けるといった感染対策は引き続き必要です。

    ◎日本でも接種が行われる予定のワクチンの効果について、論文や発表に基づいてまとめました。

    ●ファイザー

    ファイザーとビオンテックのワクチンについて、臨床試験の結果をまとめた論文によりますと、最終段階の臨床試験には4万3448人が参加し、感染歴がなかった人のうち臨床試験に参加した後で新型コロナウイルスの症状が確認されたのは、▼ワクチンを接種された人では2万1720人(実際に分析したのは1万8198人)中、8人だったのに対し、▼プラセボ(偽薬)を投与された人では2万1728人(実際に分析したのは1万8325人)中、162人で、ワクチンで発症を予防する効果は95%だったということです。

    ●モデルナ

    モデルナのワクチンについて、臨床試験の結果をまとめた論文によりますと、最終段階の臨床試験には3万420人が参加し、新型コロナウイルスの症状が確認されたのは、ワクチンを接種された1万5210人では11人、プラセボを投与された1万5210人では185人で、ワクチンの発症予防効果は94.1%だったということです。

    ●アストラゼネカ

    イギリスの製薬大手、アストラゼネカの3月25日の発表によりますと、アメリカやチリ、ペルーなどで行われた3万2449人を対象にしたワクチンの臨床試験で、新型コロナウイルスの症状が確認されたのは190人で、これをワクチンを接種した人とプラセボを投与された人で比較すると、発症を防ぐ効果は76%だったとしています。アストラゼネカは「古いデータが含まれ、有効性の評価が不完全な可能性がある」として、アメリカの国立アレルギー・感染症研究所から最新かつ正確なデータを示すよう求められたのを受けて、分析し直したデータを公表し、79%としていた発症を防ぐ効果について76%に修正しました。また、重症化した人が8人いましたがすべてプラセボを投与された人で、重症化を防ぐ効果は100%だとしています。

    ◎ほかのワクチンでも効果を示す結果が出されています。

    ●ジョンソン・エンド・ジョンソン

    アメリカの製薬大手、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンについて、4万3783人が参加した臨床試験の中間報告では、新型コロナウイルスの症状が確認されたのは468人でした。

    ワクチンは1回だけ接種する仕組みで、接種から28日後以降に中程度の症状や重症になるのを防ぐ効果は66%だったとしています。

    また、重症のケースに限ると予防効果は85%だったということです。

    ●ノババックス

    アメリカのバイオ企業、ノババックスはイギリスで行ったワクチンの臨床試験の結果を発表しています。

    それによりますと、臨床試験には1万5000人以上が参加し、新型コロナウイルスの症状が確認されたのは、ワクチンを接種した人の中では6人、プラセボを投与された人の中では56人で、予防効果は89.3%だったとしています。

    ●ロシア・スプートニクV

    ロシアの国立ガマレヤ疫学・微生物学研究所の発表によりますと、ロシアが開発したワクチン「スプートニクV(ぶい)」の臨床試験には1万9866人が参加し、新型コロナウイルスの症状が確認されたのは、ワクチンを接種した1万4964人のうちでは16人、プラセボを投与した4902人では62人だったということです。

    ワクチンの予防効果は91.6%だったとしています。

    また、重症化した人は20人いましたが全員がプラセボを投与された人だったということで、「ワクチンの接種から21日目以降の重症化を防ぐ有効率は100%だった」としています。

    このワクチンは、ロシアなどで接種が行われています。

    ●シノファーム

    中国国有の製薬会社「シノファーム」はウイルスの毒性をなくしたタイプの「不活化ワクチン」を開発しています。

    ウェブサイトによりますと、最終段階の臨床試験でのワクチンの有効率は、UAE=アラブ首長国連邦で86%、中国では79.34%としていて、中国などで接種が行われています。

    (2021年3月25日時点)

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    Q.遺伝子ワクチン「mRNAワクチン」が働く仕組みは?

    A.
    新型コロナウイルスの遺伝子を使った「遺伝子ワクチン」が実用化されています。

    現在、実用化されているファイザーなどのワクチンやモデルナのワクチンは、いずれも「mRNA」という物質を使った「mRNAワクチン」です。

    mRNAワクチンは、ウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」と呼ばれるたんぱく質の遺伝情報を含んだ「mRNA」をヒトの体内に投与します。

    この「mRNA」はヒトの細胞の中で設計図のように働いて次々とスパイクたんぱく質が作られます。

    すると免疫の働きでこのスパイクたんぱく質に対する抗体が多く作られるようになり、実際にウイルスが入ってきてもすぐに攻撃できるようになります。

    ただ、mRNAは不安定で、ワクチンとして投与した場合も、すぐに分解されてしまうため体内には残りません。

    また、細胞の中に入ってもヒトの遺伝子がある「核」という部分には入り込むことがないため安全性が高いとされています。

    もう一つ、遺伝子を使ったワクチンとして実用化されているのが「ウイルスベクターワクチン」と呼ばれるタイプで、アストラゼネカなどのワクチンがこれにあたります。

    新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質を作る遺伝子を無害な別のウイルスに組み込んでそのウイルスごと投与します。

    すると、体内で無害なウイルスが細胞の中に入り、新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質を作り出すことで、抗体が作られます。

    このほか、日本の製薬ベンチャーが臨床試験を進めている「DNAワクチン」は「スパイクたんぱく質」の遺伝情報が含まれたDNAを「プラスミド」と呼ばれる小さな遺伝子に組み込んでヒトの体内に投与します。

    細胞の中では投与したDNAを元にmRNAが作り出され、mRNAワクチンと同じように、スパイクたんぱく質が作られ、免疫の機能が働くと期待されています。

    (2021年2月15日時点)

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    Q.接種を迷っているけど、接種はしたほうがいい?

    A.
    新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては多くの情報が飛び交っていて、接種すべきかどうか迷う人もいます。

    ワクチンや感染症に詳しい専門家は、新型コロナウイルス感染による重症化などのリスクを考えると、副反応が出ることはあるもののワクチン接種で発症を防ぐメリットの方が大きいと指摘しています。

    ワクチン研究の第一人者で、アメリカのFDA=食品医薬品局でワクチンの臨床試験の審査業務に関わった経験もある東京大学医科学研究所の石井健教授は、日本で接種が行われる予定のワクチンについて「いずれも透明性のあるデータで有効性と安全性が裏付けられていて、おそらく問題のない水準だ。あまりにも開発スピードが速いため心配していた面もあるが、臨床試験では参加した人数や精度もまったく問題ない」と説明しました。

    そして「長期にわたる副作用がないとは言い切れず、数年たって出てくる影響はまだ分かっていないが、時間がたってからしか分からないもの以外はすべて明らかになっている。新型コロナウイルスに感染したり、重症化したりするリスクを考えると、ワクチンを接種してそのリスクを下げる方が大切だ」と述べました。

    その上で石井教授は「いまは、ワクチンを前にして『あなたはどうしますか』と個人や社会に突きつけられている。科学的に申し上げると、リスクが高い人、具体的には65歳以上の人はワクチンを打ってほしい。また、高齢者や基礎疾患のある人などの家族も接種してリスクの高い人を守れるようにしてほしい。ワクチンを接種しなければ、感染のリスクはそのままだ。自分だけでなく、家族や周囲への影響も考えて自分自身で判断してほしい」と話しています。

    また、政府の分科会のメンバーで川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は、「各国のワクチンの治験のデータやすでに接種が始まっている国々からの情報を見る限り、少なくとも非常に心配しなければならないような副反応というのは見られないと思う。インフルエンザのワクチンなどに比べて、接種時に痛みがあったり、腫れが引きにくかったりすることはあるかもしれないが、ほとんどの場合は時間の経過とともに消えてしまうと言うのが、いままでのデータから見えている。ただ、接種に際して、心配になった場合に相談できたり、診療を受けられたりする体制を整えることは、必要だと考えている」と話しています。

    その上で岡部所長は「私が接種を受けるかどうか聞かれれば、やはり『受ける』と答える。感染してしまうと軽症で済む場合もあるが中には重症になってしまう人もいる。その割合とワクチンで重い副反応が出るリスクを比べると、ワクチンを受けて病気を防ぐメリットの方が大きいと思う。ただ、体質によっては、受けたくても受けられない人もいるし、どうしても受けたくないという人もいるはずだ。個人の判断は当然、尊重されるべきだと思う」と話しています。

    (2021年2月15日時点)

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    Q.効果はいつまで持続?

    A.
    新型コロナウイルスのワクチンの効果はどの程度の期間、持続するのか。

    日本国内でも接種が行われるアメリカの製薬会社の2つのワクチンについて、接種から半年たった時点での有効性についてまとめた情報が会社などから出されています。

    このうち、アメリカの製薬大手、ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックは2021年4月1日にプレスリリースを出し、ワクチンの接種後、6か月たった時点でどのくらい効果があるか、分析した結果を示しました。

    それによりますと、臨床試験に参加した4万6307人のうち、2回接種した7日後から6か月たった時点までに新型コロナウイルスの症状が出た人は927人いました。

    このうち、ワクチンの接種を受けていたのは77人、偽薬=プラセボの投与を受けていたのは850人で、発症を防ぐ効果は91.3%だったとしています。

    アメリカのCDC=疾病対策センターの基準に基づいて重症者とされたのは32人でしたが、すべてプラセボを投与された人だったということで重症化を防ぐ効果は100%だとしています。

    安全性についても接種から少なくとも6か月たった時点で1万2000人以上のデータを分析した結果として、問題は見られないとしています。

    また、アメリカの製薬会社、モデルナは、2021年4月6日、アメリカの国立アレルギー感染症研究所などとともに、2回目の接種から6か月たった時点での抗体の状況についてまとめた論文を医学雑誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表しました。

    それによりますと、初期の臨床試験に参加した人のうち、33人について2回目の接種から6か月後に抗体の働きを示す数値を測ったところ、▼18歳から55歳、▼56歳から70歳、▼71歳以上のいずれの年代でも抗体の量は減少したものの、十分あったとしています。

    モデルナは、▼6か月目以降の免疫の状況を確認するとともに▼追加でワクチンを接種することで長期にわたって効果が維持できるかや、変異ウイルスに対する効果を示せるかなど確認する研究も進めているとしています。

    (2021年4月13日時点)

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    Q.ワクチンの効果は?

    A.
    WHO予防接種部門統括 キャサリン・オブライエン氏「2020年の春に臨床試験が始まったばかりで、まだ日が浅いので、臨床試験に参加した人たちを引き続き見ていくことで、どのくらい効果がもつのか見えてくるでしょう。それなので、まだわからないんです。持続性のある免疫が得られればいいと思っていますが。新型コロナウイルスに感染した人たちの免疫がどのくらい続くかもみています、これはもしかしたら、ワクチンを接種して得られる免疫の期間にも関係あるかもしれないので。今の段階で、ワクチンの効果がどのくらい続くか、説明するのは早すぎます」

    (2021年1月13日時点)

    イギリスのオックスフォード大学は、製薬大手アストラゼネカと開発した、新型コロナウイルスのワクチンについて、1回目の接種の3か月後でも有効性は76%で、一定期間は効果が続くとする研究結果を発表しました。

    このワクチンは通常2回接種ですが、発表によりますと、1回の接種でも、有効性は22日後から90日後まで76%で、この間、有効性の低下はみられなかったということです。
    また、2回目の接種までの間隔を変えたところ、6週間以内に2回目を接種した場合の有効性は54.9%だったのに対し、12週間以上空けて2回目を接種した場合の有効性は82.4%に高まったとしています。

    今回の結果について研究チームは「1回の接種でも一定の期間、高い有効性が維持されることがわかった。接種の間隔を最大3か月とするイギリスの専門家委員会の方針を支持する結果となった」としています。

    一方、これとは別のワクチンで、接種の間隔を3週間としている、アメリカの製薬大手ファイザーは、イギリス政府の方針について「臨床試験では1回目の接種後にどれだけの有効性があるか十分示されていない」として、間隔を変えて接種することは推奨しないとしています。

    (2021年2月3日時点)

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