Q.効果はいつまで持続?

A.
新型コロナウイルスのワクチンの効果はどの程度の期間、持続するのか。

日本国内でも接種が行われるアメリカの製薬会社の2つのワクチンについて、接種から半年たった時点での有効性についてまとめた情報が会社などから出されています。

このうち、アメリカの製薬大手、ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックは2021年4月1日にプレスリリースを出し、ワクチンの接種後、6か月たった時点でどのくらい効果があるか、分析した結果を示しました。

それによりますと、臨床試験に参加した4万6307人のうち、2回接種した7日後から6か月たった時点までに新型コロナウイルスの症状が出た人は927人いました。

このうち、ワクチンの接種を受けていたのは77人、偽薬=プラセボの投与を受けていたのは850人で、発症を防ぐ効果は91.3%だったとしています。

アメリカのCDC=疾病対策センターの基準に基づいて重症者とされたのは32人でしたが、すべてプラセボを投与された人だったということで重症化を防ぐ効果は100%だとしています。

安全性についても接種から少なくとも6か月たった時点で1万2000人以上のデータを分析した結果として、問題は見られないとしています。

また、アメリカの製薬会社、モデルナは、2021年4月6日、アメリカの国立アレルギー感染症研究所などとともに、2回目の接種から6か月たった時点での抗体の状況についてまとめた論文を医学雑誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表しました。

それによりますと、初期の臨床試験に参加した人のうち、33人について2回目の接種から6か月後に抗体の働きを示す数値を測ったところ、▼18歳から55歳、▼56歳から70歳、▼71歳以上のいずれの年代でも抗体の量は減少したものの、十分あったとしています。

モデルナは、▼6か月目以降の免疫の状況を確認するとともに▼追加でワクチンを接種することで長期にわたって効果が維持できるかや、変異ウイルスに対する効果を示せるかなど確認する研究も進めているとしています。

(2021年4月13日時点)