Q.接種後の解熱剤はいい?

A.
新型コロナウイルスのワクチンを接種したあと熱が出たり痛みがあったりしたとき、解熱剤や痛み止めなどの薬を服用してもいいのでしょうか。

副反応への対処の方法をまとめました。

新型コロナウイルスのワクチンでは、接種したあとに熱や痛みなどの副反応が起こることがあります。こうした副反応は接種して1日から2日以内に起こることが多く、数日で消えるとされています。

中には、比較的高い発熱が続いたり、痛みが強い場合もあり、厚生労働省はウェブサイトで「必要な場合は解熱鎮痛剤を服用するなどして様子をみていただく」などとしています。

厚生労働省によりますと市販されている解熱鎮痛薬のうち使用できるものとして
▽アセトアミノフェン、
▽イブプロフェン、
▽ロキソプロフェンなどを挙げていてます。

ただ、病気などでほかの薬を使っている人や妊娠中や授乳注の女性、高齢者、それに薬のアレルギーがある人などは、主治医や薬剤師に相談して欲しいということです。

また、アセトアミノフェンは、子どもや妊娠中、授乳中の人でも使うことができるものの、製品によって対象年齢などが異なっているため確認して使うよう求めています。

発熱が接種後2日以上続く場合や症状が重い場合、それに、せきや鼻水、味覚や嗅覚の異常などワクチンでは起こりにくい症状がある場合などは医療機関への相談や受診を考えるよう呼びかけています。

一方、事前に解熱剤や痛み止めを服用することについて、アメリカのCDC=疾病対策センターなどはワクチンの働きにどのように影響するか分かっていないとして、「勧められない」としています。

ワクチンに詳しい北里大学の中山哲夫特任教授によりますと、ワクチンを接種したあとの発熱や痛みは、免疫機能が活性化することで起こるもので、解熱剤や痛み止めなどの薬を飲んでも免疫の反応には影響がないと考えられるということです。

中山特任教授は「痛みやけん怠感があるほか、38度前後の熱が出るなるなど自分自身でつらいと感じる場合は、痛み止めや解熱剤を服用して対応してもいいのではないか」と話していました。

(2021年8月26日時点)