Q.ファイザーワクチン 12歳から15歳の効果と副反応は?

A.
ファイザー社製の新型コロナウイルスのワクチンは、現在、日本でも12歳以上が接種の対象となっています。

このワクチンの添付文書には、12歳から15歳までを対象とした臨床試験のデータが掲載されています。

それによりますと新型コロナウイルスに感染したことがない1983人のうち、ワクチンを接種した1005人では接種後に感染した人はいなかったのに対して、偽薬と呼ばれる偽のワクチンを投与した978人では16人で感染が確認されたということです。

このデータからは12歳から15歳までのワクチンの有効性は100%となります。

また、アメリカのCDC=疾病対策センターのウェブサイトにまとめられた臨床試験のデータによりますと、12歳から15歳のこのワクチンの副反応は、次のようになっています。

・注射した部分の痛みが1回目の接種後で86.2%、2回目の接種後で78.9%
・38度以上の発熱が1回目の接種後で10.1%、2回目の接種後で19.6%
・疲労感が1回目の接種後で60.1%、2回目の接種後で66.2%
・頭痛が1回目の接種後で55.3%、2回目の接種後で64.5%

一方で、強いアレルギー反応のアナフィラキシーは、この時点では報告がなかったということで、そのほかの深刻な副反応もみられていないということです。

ただ、発熱や頭痛などの比較的軽い副反応は高齢者に比べて若い世代のほうが強く出る傾向がみられ、例えば38度以上の発熱は、いずれも2回目の接種で、12歳から15歳まででは19.6%だったのに対して、18歳から55歳では15.8%、56歳以上では10.9%などとなっています。

また、日本小児科学会では2021年6月16日に子どもへのワクチン接種に対する考え方を公表しています。

この中では、健康な子どもへのワクチン接種について、感染対策で子どもの生活がさまざまな制限を受けていることや感染した場合まれに重症化することなどを挙げて接種する意義はあるとしました。

ただ、子どもは新型コロナウイルスに感染しても軽症が多いことなどから、ワクチンを接種する際には子ども本人と養育者がメリットとデメリットを十分に理解していることや、接種の前からあとまできめ細やかな対応を行うことが必要だとしています。

(2021年6月16日時点)