Q.「ワクチン接種で流産」の情報、真偽は?【デマに注意】

A.
厚生労働省は新型コロナウイルスのワクチンについて「接種を受けた方に流産は増えていません」としていて、SNSなどでデマを含む誤った情報が広がっていることに注意を促しています。

妊婦に対するワクチン接種の影響については、アメリカのCDC=疾病対策センターのグループが、2020年12月から2021年2月までにファイザーかモデルナのワクチン接種を受けた16歳から54歳までの妊婦3万5691人で影響を調べた初期段階の研究結果を論文に発表しています。

それによりますと、流産や死産になった割合や生まれた赤ちゃんが早産や低体重だった割合は、ワクチン接種を受けた妊婦と新型コロナウイルスが感染拡大する以前の出産で報告されていた割合と差がありませんでした。

またワクチンを接種した妊婦で生まれたばかりの赤ちゃんの死亡は報告されていないとしています。

一方で、妊娠している女性が新型コロナウイルスに感染すると、同世代の女性よりも重症化する割合が高いことが報告されていて、日本産科婦人科学会などは2021年6月、ワクチン接種によって母親や赤ちゃんに何らかの重篤な合併症が発生したとする報告はなく、希望する妊婦はワクチンを接種することができるとしたうえで、「ワクチン接種するメリットが、デメリットを上回ると考えられている」などとする声明を出しています。

(2021年7月29日時点)