就活ニュース

ギモンその(3) 「インターン落ちたら、本選考は通らないですよね?」

2021年01月19日

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就活2022卒の「就活のギモン」第3回目のテーマは引き続き“インターンシップ”。インターンシップの選考に落ちると打ちのめされ、ふられた気分になる学生たち。そんな学生たちに、専門家たちがそろって出した答えは・・・。
(聞き手:石川将也(3年) 勝島杏奈(4年) 司会:石井隆広NHKアナウンサー)

石井アナ

こちらの質問ですが、例えば、NHKのインターンシップに落ちたら、そのあとにあるNHKの本選考を受けても通らないですよね?って言う意味ですね。

勝島さん。インターンシップに落ちたらやっぱりショックを受けますか?

大学生からよく寄せられるギモンのひとつです!

学生
勝島(4年)

ショック受けますね…。

せっかく頑張ってESを書いて出したのに受からなくて、ふられた気分になります。

私の周りの友人でもインターンシップに落ちた企業は受からなそうだから本選考は受けないという人がかなりいました。

なるほど。そういった学生の意見も受けて皆さんに質問の答えの○×を出していただきましょう。

お願いします。

全員×。と言うことは、(インターンシップの選考に落ちても希望は)変えなくてもいいと。

では聞いていきましょう。増本さん。

×の理由ですけど、弊社の調査結果からご説明します。

増本さん

こちらの図をご覧いただきたいのですが、インターンシップの選考を受けた方で、選考に落ちたことがある経験者は8割弱いました。

<就職みらい研究所「就職プロセス調査(2020年卒)内定状況(2019年5月1日時点)」に基づく「インターンシップの選考の経験と採用選考を受けなかった経験の関係」レポートより抜粋して作成>

さらに、「選考落ちを経験した人たち」がその企業の本選考を受けなかった割合が8割近くにも達していたんです。

(インターンシップの)選考に落ちた学生たちの多くが、その次の本選考を受けていないという結果でした。

なるほど。やはり、学生側からすると、もう無理でしょという気になるんでしょうね。

調査では「なぜ(本選考を)受けなかったのか?」も聞いています。

その結果、いちばん多かったのが「なんとなく自分がそう思っているから」という回答で、過半数を超えているんですよ。

<就職みらい研究所、「就職プロセス調査(2020年卒)内定状況(2019年5月1日時点)」に基づく「インターンシップの選考の経験と採用選考を受けなかった経験の関係」レポートより抜粋して作成>

人事の方にお話をうかがうと、インターンシップで落ちたとしても、ぜひ本選考は受けてほしいという企業が大半ですよ。

そうなんですか!?

(企業側にとっては学生が本選考を受けてくれないという)機会損失になるので、インターンシップをやめた会社もあります。

本選考よりもインターンシップ選考の方が倍率が高いケースもあるんですよね。

やむを得なく落ちてしまったとしても、その後、様々なことを経て成長した姿をぶつけて欲しいというのが採用担当者の本音だと思います。

でも、やっぱり選考に落ちると、さっき勝島さんも言っていたように、気持ちの面で「あ、ふられた」みたいな。

ショックですね。

そのあたりはどうですか?

実際問題、(インターンシップの選考だけでは)その学生さんがどういう人か、って実はあまり深くわかっていないんですよ。

インターンシップで「こういう学生達に経験してほしい」という条件に合わなかっただけです。

本選考の機会は決して失われたわけじゃないんです。

そうだったんですね。

まだ自分のことを伝える機会(本選考)はあるので、ぜひチャレンジして欲しいなと思います。

2020年12月2日 NHKプラスクロスSHIBUYAで取材、収録。
【4社にお答えいただいた「就活のギモン 2022卒」の内容は、動画版もあります!「就活ゼミ」→「就活ニュース」→「動画」からチェック。就活関連の動画は、NHK公式Youtubeなどでもごらんにいただけます!】

1回振られたくらいであきらめるなと。

そうですね。もっというと、振られたのかっていう話がそもそもあるんじゃないかと。

なるほど。寺口さんも×(本選考は諦めない方がいい)でしたね。

私も、同じような意見です。行きたい企業なのであればチャレンジして欲しいなという気持ちが強いです。

寺口さん

ただ、これって、企業と学生とのコミュニケーションにひとつ問題があると思っていて、お祈りメールって僕が就職活動している時からあまり進化していないんですよ。

例えば「今回はこういう趣旨でインターンをしました。これに落ちたとしても選考はもちろんあります。またチャレンジしてください!」みたいな一言が書いてあるだけでこうした不安もなくなるじゃないですか。

それが、お祈りメールが届くと「あなたはもう駄目です」って学生に思われているコミュニケーションになっているのが、僕は問題かなと思います。

そういえば、去年1社だけお祈りメールで「今回はこういう基準で選びました」って理由がありました。

スマホを3回ぐらいスクロールしないと読み終えられないくらいの分量で送ってくださって、それはすごく納得できました。こういう基準で選ばれているから今回、自分は合わなかったんだって思えたので。

おっしゃるとおりで、採用に強い企業というのは、お祈りメール1つをとっても、“学生にどんな体験をしてもらうか”に注力しているんですよ。

“どうやったら学生に自分たち(その企業)を知ってもらえるか”よりも、そっちを優先している。

なるほど、企業側にもヒントになるようなお話ですね。

ぜひ、(多くの企業で)お祈りメールは改善していただきたいなと思いますね。

冷たいメールが来るとちょっと凹んじゃいますもんね。

そうですね。

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