2020年09月15日
就活を直撃した新型コロナウイルス。
影響は就活生を支援する立場の大学にもおよび、“新しい就活様式”への対応に試行錯誤していた姿が就職情報サイトの調査からも見えてきました。
以下、マイナビ「2020年度キャリア・就職支援への取り組み調査」より。(実施期間6月5日~30日 有効回答数571)
【約95%が学内立ち入り制限】
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、学内への立ち入り制限を実施したかを尋ねたところ「実施した」と答えた大学は、94.6%に上りました。授業のオンライン化が急きょ、進められる中での対応でした。
また、学生の就職支援を行う「キャリアセンター」の開室状況や取り扱い業務についても、84.6%が「変更した」と回答。
では、どう変わったのかを見ていきます。
【就職ガイダンス 減少】
明らかな影響が出たのが、学内での就職ガイダンスです。
新型コロナの感染が拡大し始めた年明け以降、参加人数が「減少」したとの回答が42%。(前年比12ポイント増)
予定していたガイダンスの実施を見合わせる大学が相次いだためで、全期間を通しても「減少」の回答が38.1%を占めました。(前年比9.1ポイント増)
ここで気になるのが、新型コロナの流行以前に開催していたはずの「インターンシップガイダンス」。参加人数が「減少」したとの回答が19.5%を占め、やはり前年比から増えています。(6.4ポイント増)。
マイナビの担当者は「ガイダンスが行われたころ、学生たちはすでにインターンシップに参加していた状況にあり、就活の早期化で支援が学生のニーズに追いついていない側面もあった」と指摘しています。
【求められたWEB化】
緊急事態宣言が出され、大学への立ち入りが制限された4月以降はどのようにキャリア支援を行ったのか。
学生からの相談対応の手段について複数回答で聞くと「電話での対応」が87.1%、「メールでの対応」が86.7%、「WEBでの対応」が77.6%。
対面が中心だった「通常通り」の対応だったと答えたのはわずか9%でした。
特に、「WEBでの対応」と答えた大学のうち89.2%はこれまでオンラインでの対応を行ってこなかったと回答していて、ほとんどの大学がコロナを機に対応を始めたことが分かります。
変化を迫られたキャリア支援。調査に寄せられた担当者の意見を見てみると、多くの課題が垣間見えてきます。
「担当者もWEB面接の対応が初めてで、困惑している。コロナの対応に追われ、セミナーなど勉強会にも参加できず、正確な指導や支援ができているか不安」
「学生の動向および企業のWEB化への対応状況や採用スケジュールの変更について、情報をどのように取得していくかが課題」
「22卒向けの支援が始まっているが、対面ではなくオンラインで例年並みの支援ができるかが課題である。また、新型コロナウイルスの影響で採用数の減少を危惧する学生が多い」
こうした課題を解消していくためには、どうしたらよいのか。マイナビの担当者は、オンラインでのキャリア支援体制をより、充実させていくことが求められると指摘しています。
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