新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が出された4月。過去にない環境で就活に臨んだ学生たちの、“向き合い方”にも変化が起きていました。就職情報サイトのマイナビが就活生を対象に行った調査をもとに見ていきます。(実施期間:4月24日～30日 回答:2190人)

【学生が注目 企業はコロナ対策しているか】

恒例の質問の「企業を選ぶポイントは?」。今回は「社員を守るための新型コロナ対策」を選択肢に加えて調べたそうです。

その結果、「自分が成長できる環境」や「社員の人間関係が良い」という選択肢を抑えて、40.7%が「社員を守る新型コロナ対策」をとっていることを挙げました。

新型コロナウイルスは、学生にとって就活を妨げる存在ではありますが、同時に企業が社員を大切にしているのか測る“ものさし”にもなりえそうです。

【先輩より「厳しくなる」】

外出自粛が呼びかけられた4月、学生たちのみずからの就活の見通しに厳しさが増していました。

「先輩たちと比べた就職活動」、3月の調査の段階で8割以上が「かなり厳しくなる」「多少厳しくなる」と答えていて、厳しい見通しを持つ学生が明らかに増加していました。
さらに、今回の調査では、「かなり厳しくなる」「多少厳しくなる」を合わせた割合は91%に上りました。
売手市場と言われたことしの就活生ですが、今、9割が厳しさを感じています。

その理由として最も多く、8割が挙げたのが「新型コロナウイルスの流行」。さらに5割以上が「景気が悪い(悪くなる)」「採用人数が減る」と、経済や雇用環境の悪化を懸念しています。

◎マイナビ HRリサーチ部　石田力さん(調査担当)

【WEB化もしかたない】

緊急事態宣言のさなか、面接をどうするか。
企業が行った対応への、学生の受け止めです。

3月の段階では、一定の割合で対面の面接を望む学生がいて、特に最終面接では半数近くが対面の面接を希望していました。
しかし4月になると、1次面接では73.6%、最終面接でも47%がWEB面接を希望しています。
面接自体をいったん延期してほしいという声も一定程度あるものの、実際に外に出ることができない環境で、就活生がWEB化に対応しはじめていることが伺えます。

◎マイナビ HRリサーチ部　石田力さん