就活ニュース

面接はスマホ・・・対策のポイントは?

2020年02月06日

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【学生の2割がウェブ面接】

「御社を志望した理由は・・・」

「私の強みは・・・」

就活生の誰しもが経験する面接。

ただし、場所は自宅の部屋。

話す相手は、スマートフォン。

そんな光景が当たり前になってきた。

インターネットを使って企業が用意したサイトなどで面接官と話したり、事前に録画した動画を送ったりする、「ウェブ面接」を実施する企業が増えている。

マイナビの調査 (大学生4年生・大学院2年生 2092人が回答 2019年6月実施)

就職情報会社の「マイナビ」が2020年卒の学生を対象に調査したところ、20.2%がウェブ面接を受けたことがあると回答。

19年卒の学生は11.5%で、倍近くに増加している。

 

【面接官はAI】

AI=人工知能が面接官を務めるサービスも。

国内で120社ほどが採用している、スマホを使って面接ができるサービス「シャイン」は、質問はAIが自動で行う。

 

面接風景イメージ

「バイタリティ」「柔軟性」「計画力」など10の要素を評価するため、例えば「学生生活で困難な状況を乗り越えた経験はありますか?」など、質問を投げかける。

学生が回答すると、AIで音声を認識し、即座に内容を分析。

採点するには内容が不十分だと判断すると、「もう少し詳しく教えてください」などと、深掘りする質問をしつこく続ける。

40分ほどで終わる学生もいれば、1時間かかるケースもあるという。

この時、回答内容はすべて文字に起こされていて、それも参考にしながら最終的な合否判定をするのはあくまで受験先の企業が行う。

 

面接の評価グラフ(画像提供:タレントアンドアセスメント)

 

【AIは「だませない」】

運営するタレントアンドアセスメントの山崎俊明社長は、「AIはだませない」と話す。

「人が行う面接では、どうしても面接官のバイアスがはたらきます。例えば『スタバ効果』(スターバックスでのアルバイト経験が面接やESで好印象につながるという俗説)なんて言われますが、どこかでバイトしていたから有利になるなんてことはAIでは起こらない。経験をもとに何ができるかを問われるので、過去の自分をしっかり見つめ直すことが大切です」

 

【スマホで録画】

ほかにも、多くの企業で利用されているのがアメリカ発の「ハイアービュー」。

世界ではアップルやアマゾン、コカ・コーラなどのグローバル企業で採用され、日本でも東京海上日動や旭化成など、採用人数の多い企業を中心に利用されている。

日本ではスマホやパソコンのカメラを使って、質問に答える様子を録画する方式が主流で、エントリーした企業からメールを受け取り、そこに記載されたURLから用意された回答サイトにアクセスし受験する。

録画したものを提出すると、それを企業の採用担当者らが見て合否を判定する。

 

採用担当者が閲覧する画面イメージ(画像提供:タレンタ)

日本の代理店タレンタによると、企業からの引き合いは強く、2019年末の時点で累計100社以上が利用。

2020年卒の学生向けには、20万件以上が実施されたという。

 

【ウェブであっても「面接」】

本格化するウェブ面接。

学生はどうしたらいいのか両社に聞いてみると、「大切なのはふだんの面接と同じ感覚で臨むこと」で、以下の点に気をつけてほしいという。

 

【学生には警戒感も】

冒頭に紹介したマイナビの調査では、ウェブ面接を受けたという学生から「交通費がかからなくてよい」、「移動時間がかからなくてよい」と、肯定的な意見が半数ほどから寄せられた。

一方で、「通信環境で影響される」といったスマホを使う面接ならではの不満や、「正しく評価してもらえるのか不安」、「相手の表情や反応がわかりにくい」など、人と直接会わないまま選考されることへの懸念もみられた。

 

【さらに広がるか】

ウェブ面接は企業にとっては面接官を務める社員のスケジュールを調整する必要がなく、効率化を進められるメリットがある。

ウェブ面接のサービスを運営する企業によると、一次選考に使う企業もいれば、より段階が進んだ面接に使う企業もあり、拡大傾向にあるという。

学生が最新技術を使った選考を受ける機会は今後も増えそうで、自宅にいるまま内定を受けるような未来も遠くないかもしれない。

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