就職活動中の学生が会社選びにあたって重視するポイントが、大きく変化している。
会社の安定性を重視したのは今は昔。
データに現れた学生たちの意識の移り変わりとは?

興味深い調査結果を発表したのは、就職情報会社の「マイナビ」。
2020年卒の大学生・大学院生1972名へのアンケート(「2020年卒マイナビ学生就職モニター調査7月の活動状況」調査期間:7月25日～31日)で、「企業を選ぶときに、あなたが特に注目するポイント」を尋ねた。

『2020年卒 マイナビ学生就職モニター調査 7月の活動状況』より作成

19の選択肢から3つを選ぶ回答方式で、トップは「福利厚生制度が充実している」。

次いでここ2年で急激に増えた「自分が成長できる環境がある」。

さらに、「社員の人間関係が良い」、「給与や賞与が高い」、「希望する勤務地で働ける」が続いた。

一方で、2018年卒までは圧倒的に注目度が高かった「企業経営が安定している」は1位から6位へと急降下。

また、「企業の成長性が見込める」も徐々に順位を下げ、2016年卒の6位から2020年卒の9位へと注目度が下がってきている。

内定をもらった後に陥る“内定ブルー”に対し「もしこうだったら『この会社でいいのか』という 不安は解消されたのに」と思うことを聞いたところ、「待遇面での不満が解消される」(複数回答)との答えが22.6%で最も多く、昨年から6ポイント以上増えた。

マイナビは、「ここ数年の傾向として、企業自体のスペックではなく、企業が自分に何をしてくれるのかという働く環境の充実に着目する学生が増えている。就社意識の低下により会社におもねらない若者が増えているのだろう」と分析している。