就職活動情報サイトを運営する「ディスコ」の調査では、2021年卒予定の現在大学3年生、もしくは修士1年目の学生の9割が、「インターンシップに参加したい」と考えていると回答。企業側も、大学の夏休みに合わせインターンシップを開催していて、より早く就職活動を始める学生が多くなりそうだ。

調査は、5月22日から27日にかけて行われ、1077人が回答した。インターンシップに参加したい、または参加する予定と答えたのは、全体で91.7%。理系の大学院生では、97.7%が参加したいと答えた。

「インターンシップに参加したい時期」(複数回答)は8月が最も多い92.9%。次いで9月85.0%。参加したい期間は、複数回答で「(5日未満の)短期のもの」がトップの83.5%。2位は「1週間程度のもの」(72.2%)。

また、参加したいと回答したうち、「できるだけ多くのインターンシップに参加したい」とした人が合計で6割を超え、「数を絞って参加したい」(39.8%)を大幅に上回った。

業界や職種を検討している早い時期に、夏休みを利用して、比較的開催期間の短いインターンシップにたくさん参加して研究したいと思っている学生が多そうだ。

ディスコによると、企業のインターンシップの実施率は2013年卒時(23.3%)だったが、年々右肩上がりで、2020年卒の実施率は74.9%。また、学生側の参加率も同様に2013年卒時の44.2%から2020年卒で86.2%まで上昇している。ディスコは「大手企業で長期インターンを導入するところも徐々に増え、注目度は高まっており、今年も引き続き参加率は上昇傾向にある」と分析している。

一方で、1学年上と比べた就職戦線の見通しを聞いた設問には、16.2%が「厳しくなる」、55.1%が「やや厳しくなる」と答えた。学生が就活ルールの廃止や、オリンピックや米中貿易摩擦の影響をはじめとした先行きの不透明さに不安を感じているようだ。