就職情報会社の調査によりますと、25年卒の大学生の就職内定率は5月1日時点で72.4％。前年の同じ時期を7.3ポイント上回りました。

現在の選考スケジュールになった2016年以降(17年卒)で最も高い水準となっています。

就職活動は年々早期化していますが、ことしはさらに拍車がかかっている状況です。

背景には、人手不足に悩む企業の間で必要な人材を得ようとする競争が激化していることや、去年の採用で十分な人数を充足できなかった企業が早期に選考を始めていることがあるとみられます。

複数の内定を得たという学生の割合も増えています。

内定を取得した学生に「何社の内定があるか」尋ねたところ、平均は2.28社で、前年の同じ時期を上回りました。

このうち「2社以上から内定を得た」という学生は、6割近くに上っています。

また、進路を確定させたという学生の割合は51.0％と、前年の同じ時期を9.5ポイント上回っています。早くもほぼ半分の学生が進路を決めた形です。

こうした状況を受け、内定を辞退する学生の割合も増えていて、前年の同じ時期より3.8％増えた44.7％となっています。

大手企業など、学生の志望度が高い企業でも採用時期を早めていることがうかがえます。

とはいえ、まだまだ半分以上の学生が就職活動を続けています。

内定率が上がってくると、周囲と比べて焦ってしまう人もいるかもしれません。

しかし、人手不足などを背景に25年卒の就活も学生側に優位な状況が続いているため、数字だけを見て焦る必要はありません。

これから本格的な採用活動を行う企業も多くあります。

学生の今後の動き方について、リクルート就職みらい研究所の栗田貴祥所長にアドバイスをもらいました。

みなさん自分らしいキャリアを築けるよう、納得感を持てる企業選びを進めていきましょう。

(※調査について)
対象　2025年卒の大学生　期間　2024年5月1日～7日　有効回答　975人

取材・編集：永野亜希

（「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」で放送予定）