2024年03月15日
今月から本格的に始まった25年卒の大学生の就職活動。早期化が進んで、3月1日の時点で内定率が早くも4割を超えているという調査結果も出ています。
専門家は、焦る必要はなく、企業の採用方法やスケジュールなどをしっかり把握してほしいとアドバイスしています。
※以下、リクルート「就職プロセス調査(2025年卒)」より
調査結果によりますと、25年卒の大学生の就職内定率は、3月1日時点で40.3%。
去年の同じ時期を10ポイント上回り、現在の選考スケジュールになった2016年以降(17年卒)で最も高い水準となっています。
就職活動は年々早期化していますが、ことしはさらに進んでいることがうかがえます。
背景には、少子化などによる人手不足に悩む企業の間で、必要な人材を得ようとする競争が激化していることがあげられます。
また去年の採用で、必要な採用人数を充足できなかったという企業が多かったことも影響しているようで、「十分な人数が採用できないかもしれない」という危機感から早期に選考を始める企業が増えているとみられています。
複数の内定を得ている学生の割合も増えています。
内定を取得した学生に、何社の内定があるかを尋ねたところ、その平均は前年を上回る1.96社。
すでに2社以上から内定を得ているという学生は48.2%で半数近くとなり、前の年の同じ時期を12ポイント余り上回っています。
これから本格的な採用活動を始める企業も少なくないため、今後、志望企業から内定を受けた学生が内定を辞退するケースが増えると予想されます。
この時期に内定が多く出ているのはどの業種でしょうか。
情報通信業 24.4%
サービス業(他に分類されないもの) 19.2%
機械器具製造業 16.0%
医療・福祉業 11.2%
製造業(機械以外) 11.1%
「情報通信業」「サービス業」は、去年に続いての上位となりました。
「サービス業」「機械器具製造業」「医療・福祉業」は、前の年を上回っています。
これまでは、主に外資系企業やIT企業などが早期選考を行っていた傾向がありましたが、競争の激化により、業種や規模を問わず、早期化が進んでいるようです。
こうした情報を見ると、「周りと比べて自信が持てなくなってしまう…」と不安になる人もいるかもしれません。
しかし、焦る必要はありません。
就活への取り組み方について、リクルート就職みらい研究所の栗田貴祥所長にアドバイスをもらいました。
リクルート 就職みらい研究所 栗田貴祥所長
「採用については学生に追い風が吹いている状況なので、早くから就活を始める学生もいれば、志望企業に合わせて活動を始める学生もいるなど、多様化しています。データだけ見て焦る必要はありません。企業の採用方法やスケジュールなどをしっかり把握するようにしてください。周囲を気にしすぎることなく、やりがいを感じる仕事を見つけられるよう活動してほしいと思います。」
今できることをしっかり進めて、自分にあった仕事探しを進めていきましょう!
(※調査について) 対象 2025年卒の大学生 期間 2024年3月1日~8日 有効回答 674人
取材・編集:永野亜希
(「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」で放送予定)
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