2024年02月20日
来年春に卒業予定の25年卒の大学生を対象とした、就職情報会社による就職内定率の調査結果が発表されました。
就職活動が本格的に始まるのは3月からとされていますが、2月1日の時点で、内定率が2割を超えているという状況に。
早期化が進む、25年卒の就職活動の動向を詳しく見ていきます。
※以下、リクルート「就職プロセス調査(2025年卒)」より
調査結果によりますと、25年卒の大学生の就職内定率は、2月1日時点で23.9%。
去年の同じ時期を4ポイント上回り、現在の選考スケジュールになった2016年以降(17年卒)で最も高い水準となりました。
就職活動の早期化がさらに進んでいることがうかがえます。
背景には、アフターコロナで採用人数を増やそうという企業の間で、必要な人材を得るための競争が激化していることがあるとみられます。
また採用活動のオンライン化が定着したことで、積極的・効率的に活動しやすくなったことも一因のようです。
では、この時期に内定が多く出ているのはどの業種かを見てみます。
「情報通信業」「サービス業」は、去年に続いての上位で、割合もそれぞれ去年より増えています。
そのほかでは、「製造業(機械以外)」「医療・福祉業」「金融・保険業」「運輸業」が、去年より増加しました。
現在の政府のルールでは、面接などの採用選考は6月1日から始めることになっています。
しかし最近は、もともと採用活動を前倒しする傾向があった外資系企業やIT企業などだけでなく、ルールを順守していた大手企業の一部でもその時期を早める動きが見られ、就活の早期化は業種や規模を問わず、全体的に加速しているようです。
「早く内定をもらう人がいる中、自分の第一志望はまだ先なので不安」
「行きたい企業の採用スケジュールがはっきりしていない」
就活が早期化・長期化すると、このように戸惑う学生も多いと思います。
しかし、焦る必要はありません。
就活への取り組み方について、リクルート就職みらい研究所の栗田貴祥所長にアドバイスをもらいました。
リクルート就職みらい研究所 栗田貴祥所長
「内定率は高く出ていますが、焦る必要はありません。ただ、採用競争の激化や多様なニーズに合わせる形で、例年と採用スケジュールを変えてくる企業も増えてきているので、しっかりアンテナを張って情報収集しておくことは大切です。早いうちから自分の強みを洗い出し、磨き上げておくなど、就活に真摯に取り組んでほしいと思います」
早くから選考を始めた企業でも、採用の状況を見ながら複数回、選考を行うケースもあるそうです。
自分に必要な情報を逃さずキャッチしながら、頑張っていきたいですね。
※対象:2025年卒の大学生 期間:2024年2月1日~9日 有効回答:732人
取材・編集:永野亜希
(2月23日「ラジオで開講!NHK就活応援ニュースゼミ」で放送)
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