2022年10月17日
アメリカ中間選挙 アメリカ

【ショートコラム】全米の勝敗の鍵を握るのは、実はこの人?

アメリカ中間選挙で激戦が続く南部ジョージア州で10月14日に開かれたテレビ討論会の時のこと。

会場となったホテル周辺には民主・共和両陣営の支持者が集まり、大変な盛り上がりを見せていた。

その片隅に、聞き慣れない名前の候補者とその支持者たちが立っていた。

チェイス・オリバーさん。

第3の政党「リバタリアン党」から上院議員選挙に立候補している、れっきとした候補者だ。

テレビ討論会に招かれなかったことに抗議の意思を示すためやって来たと言う。

リバタリアン党は、個人の自由と自由経済を重視し、2大政党とは一線を画する政党だ。

オリバーさんの支持率は、世論調査によっては4%前後。40%台で競り合う民主・共和両党の候補者を前にすれば、なかなか勝ち目はない。

ところがいま、このオリバーさんの存在が、上院選全体の結果に影響を与えるかもしれないとも指摘されている。

ジョージア州の法律は、過半数を獲得する候補者がいない場合、12月に上位2人による決選投票を行うと定めているためだ。

今回、上院議員選挙は大接戦が続き、ジョージア州の結果次第で大勢が決するとも言われている。

仮にオリバーさんが数%を得票することで、誰も得票が50%を超えなければ、全米が12月まで結果を待たなければならなくなる可能性があるのだ。

民主・共和両党からすれば、さらにばく大な選挙資金が必要となり、“悪夢”でしかない。

そんな心配をよそに、オリバーさんは「党派対立の先鋭化で有権者は共和党でも民主党でもない勢力を必要としている。私なら皆を結束させて、政治を前に進める」と力を込める。

この人からも、目を離さない方が良さそうだ。 

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