中間選挙まで1か月となった10月8日。
中絶の規制が全米でも厳しい州の1つ、南部テキサス州のオースティンで開かれた集会に足を運びました。

中間選挙で中絶の権利を擁護する候補者を当選させようと呼びかける、この集会。
スローガンは、「Snatch’em by the vote」(スナッチ・ゼム・バイ・ザ・ボート)
「スナッチ」は英語で「奪い取る」という意味を持ちます。
ここでいう「ゼム(彼ら)」は共和党のアボット知事や、パクストン司法長官など。
つまり、こうした政治家たちをひっくり返そう、「投票で現状を変えよう」というわけです。
オースティン中心部に集まったおよそ500人が、このスローガンを大合唱。
参加した女性たちは「少数の政治家の力で中絶の権利が規制されるのは許せない」などと話していました。
特に印象に残ったのが、まだ選挙権がないという10代の若い女性たちのことばです。

「選挙権を持つ人たちが『いま』投票に行ってくれなければ私の今後の人生に関わる。だから、選挙権がなくても集会に参加する」
大きな争点の1つとなっている中絶の問題は、アメリカの若者を政治参加へと突き動かしています。