たとえ一生懸命であっても、相手がずっと話し続けていていつ終わるかわからない状況だったらどう思いますか？

そうですよね。

最初はじっくり聞こうと思っていても、だんだん途中から疲れて聞き流してしまったり、話が長すぎて内容が印象に残らなかったりするかもしれません。

面接官は1日に何人もの学生と話をするわけですから、なおさらかもしれませんよね。

しかも、面接の時間って限られていますから、その決められた時間内に簡潔かつ、分かりやすく話すということが大切になってきます。

雄弁家で知られたアメリカの第28代大統領、トーマス・W・ウィルソン氏は以下のようなことばを残しています。

限られた時間の中でわかりやすく話すって意外と難しいことなんですね。

会話の中で、自分の持ち時間が30秒だという意識を持つといいと思います。

質問に対する答えが30秒以内におさまるよう、練習をしてみてください。

最初のうちは言いたいことを書き記してみたものを読み上げて、30秒くらいになっているかを確認してみる、という方法でもいいと思います。

PREP法という話の組み立て方が参考になるかもしれません。

P（Point＝結論）、R（Reason＝理由）、E（Example＝事例・根拠）、P（Point＝結論）の順番に文章を構成する方法です。

例えば志望動機を聞かれた場合、「私は御社の○○に魅力を感じています」と始めに結論を言います。

そのあとに「なぜかと言いますと～」と理由を明らかしたうえで、「たとえば～」と、具体的な事例や根拠について説明していきます。

そして最後に「だから、○○という魅力がある御社で仕事をしたいと考えています」というような感じで結論に再び戻る。

まずは、この順番で話を組み立ててみるのも１つの手だと思います。

もちろん面接によっては、1分間で話してくださいといった指定もあると思います。

そういう場合には、R（Reason＝理由）やE（Example＝事例・根拠）の部分を調整してみてください。

はい。ただ実は、短く話そうとするときに落とし穴があります。

それは、「ことばが不足していないか」という点です。

例えば以下の文章。

確かに簡潔ではありますが、これだけだと海外留学をした経験と会社への興味がどうつながっているのか、伝わりませんよね。

それともうひとつ、意識をしてほしいのが“つなぎ言葉”です。

文と文をつなげるような、たったひと言があるだけで、伝わり方が大きく変わってきます。

例えば、下の文書を比較してみてください。

そうなんです。この“つなぎ言葉”は、話の分かりやすさに大きく関わってきます。

実は日本語というのは、最後まで聞かないと結論が分かりにくいつくりになっています。

下の２つの文書を比較するとよく分かります。

そこで、一文をなるべく短くすることを意識しながら、つなぎ言葉で文と文を結びつける。このことを意識すると、より分かりやすく話を伝えることができます。

下の例を参考に、考えてみましょう。

上記のようなことを意識しながら、わかりやすく伝える努力を重ねていくことで、面接でのやりとりがより充実したものになってくるはずです。

ぜひ、試してみてください。