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4月9日のニュース

2号機の汚染水 排水作業へ

  • 汚染水貯蔵タンク
  • 2号機

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、高濃度の放射性物質に汚染された水を別の貯蔵先に移すのに必要なホースをつなぐ作業が行われ、東京電力は、準備が整いしだい、まず2号機の汚染水から排水作業を始めることにしています。
福島第一原発では、タービン建屋やトレンチと呼ばれるトンネルから高濃度の放射性物質に汚染された水が大量に見つかっていて、高い放射線量を出す原因ともなり、作業の妨げとなっています。
この汚染水の処理を急ぐため、東京電力は、貯蔵先となる「復水器」や、「廃棄物集中処理施設」を空にする作業を続けてきた結果、9日午後1時10分、2号機の復水器から水をすべて別のタンクに移し替える作業が終わりました。
東京電力によりますと、2号機のトレンチと水を移す先の復水器との間をホースでつなぐ作業を行い、準備が整いしだい、汚染水を復水器に移すということです。
また、「廃棄物集中処理施設」とタービン建屋とをつなぐホースの設置のための準備も行われたということです。
一方、2号機の「トレンチ」にたまった高濃度の汚染水の水位が、8日夜から9日朝にかけてさらに1センチ上昇し、海への流出が止まって以降、上昇した水位は10センチとなりました。
トレンチの水の水面から地上までの高さは、9日午前7時の時点で94センチあるということで、すぐにあふれるような状況ではありませんが、東京電力は水位の監視を強めています。
9日はこのほかにも、これまでに海に流れ出た高濃度の汚染水をこれ以上拡散させないよう、2号機の取水口を鉄の板で塞ぐ作業も行われました。
さらに、9日は悪天候のため中止された、赤外線カメラなどを搭載した無人の小型ヘリコプターを使っての上空からの撮影は、10日以降行うということです。

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