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4月9日のニュース

汚染水除去 窒素注入作業続く

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  • 2号機
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東京電力福島第一原子力発電所では、復旧作業の妨げになっている高濃度の放射線物質に汚染された水を取り除く作業を急ぐとともに、水素爆発の危険をあらかじめ避けるための窒素の注入作業を続けています。
東京電力の福島第一原発では、7日夜の地震で設備などに異常はなく、引き続き復旧作業が進められています。

このうち2号機のタービン建屋などにたまった高濃度の放射性物質に汚染された水を取り除く作業では高濃度の汚染水を移す予定の「廃棄物集中処理施設」から比較的濃度の低い汚染水をこれまでに7400トン分、海に放出し残る1100トン分を順調にいけば10日までに放出することにしています。
一方、汚染水のもう1つの移送先となる「復水器」と呼ばれる設備にたまっている水を取り除く作業は1号機と3号機では、まだしばらくかかる見通しですが、2号機は早ければ9日中に終わる予定です。
2号機では「トレンチ」と呼ばれるトンネルにたまった高濃度の汚染水の水位が今月6日に「ピット」と呼ばれる設備から海への流出が止まって以降、これまでに9センチ上昇しています。
このため東京電力はまず2号機の「トレンチ」の汚染水を「廃棄物集中処理施設」か「復水器」のどちらかに移すことにしており、作業の進み具合を見極めながら判断することにしています。
一方、1号機では、水素爆発の危険をあらかじめ避けるため原子炉格納容器に窒素ガスを注入する作業が行われています。
1号機では、地震の前の7日午後7時に223.3度だった原子炉の表面温度が地震直後に40度近く上昇し、8日午後1時の時点では246.6度になっています。
温度が上がった原因は今のところ、よく分かっておらず、東京電力は注意深く監視しながら窒素ガスの注入を続けることにしています。

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