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4月9日のニュース

福島の原乳 出荷制限解除後も検査

福島県内の7つの市と町で採取された原乳は、8日に出荷制限が解除されましたが、制限の解除後も、顧客に販売される前に原乳の放射性物質の濃度を定期的に検査し、結果が分かるまでは原乳をとどめ置くよう、県がメーカーに求めていることが分かり、これでは事実上出荷できないという声が上がっています。
福島県の喜多方市や磐梯町など7つの市と町で採取された原乳については、検査の結果、放射線物質の濃度が基準を下回り、8日、出荷制限が解除されました。
ところが、制限の解除後も、入荷したメーカーが顧客に販売する前に、県が原乳の検査をおよそ1週間に1回行い、結果が分かるまでは原乳をとどめ置くよう求めていることが分かりました。
これを受けて、生産者やメーカーで作る団体が緊急の会議を開きました。
会議では、検査結果が出るまでに原乳の鮮度が失われてしまい、牛乳としては事実上出荷できないのではないかといった声や、仮に検査結果で問題が出て出荷できなくなれば、原乳の廃棄に大きなコストがかかるといった意見が出されました。
福島県酪農業協同組合の角田義勝常務理事は、「出荷制限を解除されても、現状では買い取り先のない原乳となってしまう。県には検査の方法などについて見直しを求める」と話しています。
これについて福島県は、「国と協議した結果であり、安全性を守るためには理解してほしい」と話しています。

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