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4月9日のニュース

北茨城市 漁業者を臨時雇用へ

福島第一原子力発電所の事故の影響で、出漁を見合わせている茨城県北茨城市で、漁業者などが集まって対策会議が開かれ、市長は一部の漁業者を臨時に雇用する方針を示しました。
北茨城市の大津漁協は、マイワシの水揚げが年間およそ1万8000トンと全国有数の漁獲量がありますが、福島第一原子力発電所の事故の影響で、出漁を見合わせる状態が続いています。
9日は漁協に所属する漁業者や北茨城市の豊田稔市長が参加して、今後の対策などを話し合いました。
この中で、漁業者は、千葉県の銚子沖で行っていた漁でも市場での売値が通常の半値以下に落ち込んで、現在は出漁を見合わせていることや、今後はイワシ漁を行う場所が福島県沖などさらに北に移動するため、全く魚を捕ることができなくなるおそれがあると不安を訴えました。
これに対し、北茨城市の豊田市長は漁ができなくなった一部の漁業者などの生活を支援するため、市が1年間、臨時に雇用することや、来週にも菅総理大臣に早急な事態の収拾を要請する方針を示しました。
会議のあとの会見で、大津漁協の鈴木将之組合長は「地震や津波は天災でしかたないが、今回は明らかな人災で、漁業者の生活は立ち行かず大きな怒りを感じる。国や東京電力は早急に事態を収拾するともに、しっかりとした補償を行ってほしい」と述べました。

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