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科学
2019.04.12
来年度、初号機の打ち上げが計画される日本の新しい主力ロケット、「H3」のメインエンジンの燃焼試験が秋田県にある試験場で行われました。
H3は現在のH2Aロケットの後継機としてJAXA=宇宙航空研究開発機構が開発している新しい日本の主力ロケットで、来年度、初号機の打ち上げが計画されています。
搭載されるメインエンジンは全長3メートル75センチ、重さが2.4トンの「LEー9」で、従来より部品を減らしてコストを抑える一方、推進力をおよそ1.4倍に高める計画です。
12日は、秋田県大館市にある試験場での燃焼試験が公開され、高さおよそ50メートルのスタンドに燃料タンクとともに設置されたエンジンがおよそ40秒間噴射されました。
周辺には振動音が響き渡り、大量の水蒸気が空高く立ち上っていました。
JAXAはH3の国際的な競争力を高めるため、本体の打ち上げ価格を50億円程度と、H2Aの半分ほどに抑えるのを目標にしていて、メインエンジンの「LEー9」は来年春ごろ完成させる計画です。
JAXAの岡田匡史プロジェクトマネージャは「必要なデータが計測できて、ほっとしている。今後も試験が続くので完成に向けて気を引き締め、開発に臨みたい」と話していました。