2020年05月14日
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を直接受けている2021年卒の就活。その影響は内定率にもあらわれているようだ。
【内定率 去年-6ポイント近く】
就職情報大手のリクルートキャリアが、2021年卒の大学生を対象に行った調査では、(※調査期間:5月1日~7日、有効回答数1080人)5月1日時点の内定率は45.7%。去年の同じ時期より5.7ポイント低くなった。
そもそも2021年卒の就活生の内定率は、
2月は 9.0% (前年+3.2ポイント)
3月は15.8% (前年+7.1ポイント)
4月は31.3% (前年+9.8ポイント)
と、毎月前年を上回るペースで推移していた。
リクルートキャリアによると、「採用活動を早めに始める企業が多く、早めに企業と接触していた学生は順調に内定が出ていた。また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が出る前は、説明会などをWebにしたり、密にならないように人数を絞ったりするなど、企業側も工夫しながらのりきっていた」とのこと。
それが今回の調査では、内定率は前年より6ポイント近く低下。
新型コロナウイルスの感染拡大で対面での面接ができない中、企業が内定を出すことに慎重になっていることがうかがえる。
【対面が大幅↓ Webが大幅↑】
4月にどのような活動をしたかについては以下の通り。
▼説明会・セミナー
「対面で開催されるものに参加した」 10.6%(前年-24.5ポイント)
「Web上で開催されるものに参加した」38.5%(前年+27.3ポイント)
▼面接など
「対面での選考を受けた」 35.2%(前年-34.9ポイント)
「Web上での面接を受けた」56.9%(前年+49.3ポイント)
【説明会中止】
学生の活動には、企業と直接話が出来る貴重な機会となっている合同企業説明会の中止が相次いでいることも影響しているとみられる。
リクナビの合同企業説明会は感染拡大の影響で今月末まで中止。来月はじめから全国12か所で再開される予定だったが、来月末まで中止になった。
来月には、再来年に卒業する予定の学生を対象にした説明会がスタートする予定だったが、こちらも中止の予定となっている。
来月に予定していたこれらの説明会では、学生およそ2万人余りと述べ2000社近くの参加を見込んでいたという。
緊急事態宣言にともなってセミナーや面接が対面からWebに急速に切り替わったと言える。
【業種別】
業種別では、業種によって去年より内定率が下がっている業種と、上がっている業種でばらつきがでた。
情報通信業 去年 30.6 → 今年 25.8
サービス業 13.6 → 12.2
小売業 7.1 → 9.8
医療・福祉 5.4 → 9.3
建設業 6.5 → 9.3
リクルートキャリアの分析
「企業の中にはオンラインのみの選考で内定まで出すことが難しく、思うように内定出しができないところもありそうだ。学生からは企業の今後の選考予定が分からず不安という声が聞かれる。企業は、採用再開など、具体的な予定をタイムリーに情報提供することが望ましい」。
新型コロナを乗り越えよう!就活生メンタルケア(1)無力感をケアする
2020年05月13日
大学生の就職内定率45% 新型コロナ影響で去年同時期より低く
2020年05月13日
IRを読んで企業に詳しくなろう!実践編(1)統合報告書を読んでみる
2020年05月12日
就活にIRを使って差をつけたい!入門編(2)「IRはじめの一歩」
2020年05月08日
就活でIR(インベスター・リレーションズ)を使って差をつけたい!入門編(1)IRの基礎知識
2020年05月01日
新型コロナウイルス直撃の就活(1)「採用活動は継続?止まってる?」
2020年05月01日
新型コロナ 17大学「WEB面接」など採用の在り方見直し要望
2020年04月27日