2022年9月16日
エリザベス女王 イギリス ヨーロッパ 注目の人物

【ショートコラム】1番よい場所からさよならを

エリザベス女王の国葬を4日後に控えた15日のロンドン。

朝夕はぐっと冷え込むようになり、少し厚めのコートを羽織る人も少なくありません。

午前10時すぎ、肌寒い曇り空のもと、キャンプ用の折りたたみ式のいすに腰掛ける2人の女性に出会いました。

場所は国葬が行われるウェストミンスター寺院の目の前。

参列はできないものの、寺院に移される女王の姿を目に焼き付けたいと、4日間待ち続けるのだと言います。

持ってきた大きな3つのバッグには食料や携帯電話の予備バッテリー、防寒着に加えて厚手の寝袋やテントも。

「イギリスを偉大にした女王に敬意を払い、最もよい場所で最後にさよならを言いたい。

早朝は寒いかもしれませんが、私たちにとっては特別な時間です」

そう話してくれた女性も、何時間も長蛇の列に並んで弔問に訪れる大勢の人たちも、それぞれが亡き女王に思いをはせながら、同じ時間を共有する。

そんな特別な空気感に街じゅうが包まれている気がしました。

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