9月8日 午後8時すぎ。
エリザベス女王の訃報が伝えられて1時間半後。
イギリスに着いてすぐにバッキンガム宮殿に向かうと、目に入ったのは多くの人が手向けた大量の花束でした。
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訃報を聞いたロンドンの人たちはまず、女王が長く住まいとしたこの宮殿を訪れていました。
「新型コロナの間も女王は国をひとつにした」
「彼女の言葉やふるまいが好きだった。素晴らしい指導者だった」
みな、さまざまな思いを口にしながら花を手向けていきます。
手書きのメッセージや女王が飼っていたコーギーのイラストが添えられた花束もありました。
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ところがその2日後、宮殿前の花束はすべてなくなっていました。
実は、手向けられた花束があまりにも多くなったため、宮殿の隣にある王立公園「グリーンパーク」に移されていたのです。
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公園に行ってみると、バラやカーネーション、ひまわりなどの花束がきれいに並べられ、
訪れた多くの人たちが見て回っていました。
慌ただしい中でも花束を1つ1つ整然と美しく並べる丁寧な対応に驚きました。
それだけではありません。
王室は、これらの花束を後日、すべて堆肥に変えて公園で利用することを発表しています。
花束をそのまま堆肥にできるよう、
プラスチックの包装紙などは取った状態で手向けてほしいとも呼びかけています。
こうした対応は1997年、ダイアナ元皇太子妃が亡くなったときにも取られたということです。
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女王への国民の感謝の気持ちと、それを受け止める王室の細やかな対応に感銘を受けました。