どうする?エネルギーの安定確保 西村経済産業大臣に聞く【全文掲載】

12月から始まった政府の節電要請。電力需給を巡っては、ことし3月に東京電力と東北電力の管内で「電力需給ひっ迫警報」が初めて発令されたのに続き、6月には「電力需給ひっ迫注意報」が発令されました。地震による火力発電所の稼働停止や予想外の暑さや寒さなどがひっ迫の理由ですが、今も厳しい状況が続いています。

電力需給ひっ迫への懸念が根強いのは、需要に対して十分な供給力が確保できていな いことや、ウクライナ侵攻による燃料価格の上昇など、エネルギーの調達が見通しにくくなっているという課題があります。エネルギー政策を担当している西村経済産業大臣に、電力需給の見通しやエネルギーの安定供給にどう取り組むのか、神子田キャスターが聞きました。

この冬の電力需給は?

神子田キャスター
ーことしは東京電力管内で、あわや停電かと肝を冷やす事態がありましたが、この冬は大丈夫でしょうか。

西村経済産業大臣
その後、電源もしっかり確保しながら進めていますので、現時点で予備率3%を超えて確保していますので一定の見通しはついていますが、東北・東京エリアでは4.1%ということで、いろんな事態が、例えば自然災害があるかもしれない、あるいは国際情勢がさらに変化するかもしれない、いろんな事故もあるかもしれないということで、いろんな事態を想定しながら引き続き緊張感をもって対応していきたいと思っています。

私どもとしては、LNGをはじめとして原料、燃料をしっかりと確保していくことに全力を挙げていきたいと思いますが、併せて国民の皆さまに無理のない範囲で節電をお願いしています。例えば使わない部屋の電気を消していただくとか、温度設定も重ね着をしていただいて暖かい格好をしていただくと、そんなに温度を上げなくても大丈夫ですし、コンセントを外すとか、そんなことを含めて、ちょっとした工夫を皆さんで、無理のない範囲でやっていただけると、それが小さなことでもみんな合わせれば大きな効果が出ますので、そういったことをお願いしています。

エネルギー安定調達の見通しは?

ーエネルギー調達ですが、サハリンLNGに関して不安に思っている国民も多いかと思います。安定調達に関してどうですか。

私も就任以来、産油国、産ガス国といった国の閣僚と、エネルギー大臣、経済大臣、外務大臣、いろんな閣僚に会うたびに日本への安定供給をお願いしています。

そうしたなかで、サハリン1、サハリン2ともに、日本としては重要なエネルギー源として位置付けています。これは足もとで原油の輸入が中東95%くらいになっていますので、何かあったとき大きな影響があります。これまでも多角化ということで進めてきました。特にサハリン2はLNGの日本全体の9%くらいを占めていますし、電力量の3%くらいを占めていますので、われわれとしては引き続き安定的に供給を確保していきたいということで、権益の確保、これはロシア側も認めてくれていますので、引き続き重要な位置づけのなかで、しっかりと確保していきたいと思っています。

ただ国際情勢いかんで何が起こるかわかりませんので、いろんな事態も想定しながら民間企業の皆さんと意思疎通をよく図り、しっかりと対応していきたいと思っています。このことについては欧米各国、私もいろんな会議でお会いするたびに日本の事情についてお話しし、理解を得てきていますので、引き続きG7の国々とは連携しながらさまざまな事態に対応していきたいと考えています。

電気料金の高騰 どうするのか?

ー安定確保ができるという見通しのもとで、それでもウクライナ情勢のあとエネルギー価格、需給がひっ迫して、庶民の電気料金も上がっていますが、エネルギー価格の高止まりはどのくらい続くとお考えですか。

これは国際情勢いかんですので何ともいえない部分がありますが、経済動向いかんですので、アメリカ、中国の二大経済大国が今後どういう経済動向になっていくかも非常に大きな影響がありますので、予断を許さない状況だと思います。

そういう意味で、できる限り安定的に供給を確保していくことと、できるだけ価格を安定させていきたいということの2つを注力してやっていきたいと思います。

そうした観点から、今回補正予算のなかで電力ガス料金の緩和策を新たに設ける、引き続きガソリンなどの燃料に対しても支援を行っていくということで補正予算で6兆円を超える予算を確保しましたので、これをできれば来年1月から、ちょうど1月2月は需要が寒いので増えますので、電気料金、ガス料金ともに上がって負担が大きくなる可能性がありますので、4月以降の想定される値上げの前ではありますが、迅速に1月から行っていけるように、いま準備を進めています。

西村経済産業大臣

ー私たちも街でインタビューをしていますと、電気料金が上がって大変だという声を聞くなかで、支援策は本当にありがたいと思っている国民も多いと思います。一方で、さまざまな補助策が市場原理に反する、具体的に言うと、高くなったら高くなったで、節約して需要が下がって価格が落ちるという、そういうメカニズムが働かないという指摘もありますが、この政策の出口も含めて、その辺りはどのように大臣はお考えですか。

この事業の名前のとおり激変緩和策ですので、急激に負担が増えるところはカバーしていこうという基本的な考え方があります。

ご指摘のように、本来は市場メカニズムが働いて、高くなったら抑える、安くなったら増えるということがありますが、もうすでに電力料金、ガス料金ともにこの間2~3割と上がっていますから、仮に今回さらに上がるところを抑えようという政策ですので、これで対応したとしても、それ以外の食料品なども上がっていますから、緩和策が講じられて料金が低く、上がるよりも低く抑えられたとしても、どんどん使っていこうという感じには、私はならないと思いますので、国民全体のなかに節約していこうという姿勢はあると、雰囲気はあると思いますので、緩和策を行ったからといって消費がどんどん増えることにはつながらないと思います。

ただ、おっしゃるようにカーボンニュートラル、脱炭素化、こうした化石燃料は減らしていくのは重要な方向性ですので、そういう意味で今回、実は省エネ対策を強化しようということで、私が就任以来、省エネをやるしかないということで、もちろん家庭においても企業においても、かなりこれまで日本はエネルギーがない、資源がない国ですので省エネ対策を進めてきていただいていますが、今回もう一段、さまざまな省エネの機器を入れること、これに対して3年間で5000億円の支援をすることとしていまして、さまざまな省エネ機器を中小企業の皆さんが入れられる、最大15億円まで補助する仕組みで支援をしていきたいと思いますし、家庭で断熱窓を使ってこの際、断熱窓を入れようとか、リフォームするなかで、省エネのタイプの家にしていこうと、あるいは高効率の給湯器に換えようと、こうしたことで予算2800億円も用意をしています。これは国交省や環境省と一緒に取り組んでいますが、長い目で見てエネルギーの使用を減らしていく取り組みもしっかり応援していきたいと思っています。

原発を巡る方針転換 ねらいは?

ー安定調達、エネルギー安定確保ということで原発に関して大きな方針転換があって、新設増設もということがありましたが、先週は運転期間最長60年と決められている法律を改正して、審査などによる運転停止した期間を例外として除外することで、実質的に60年にするという方針を示されました。この背景にはどういったねらいがありますか。

大きな流れとして、脱炭素化、カーボンニュートラルを進めていくということはこの間、ずっと取り組んできたことがあります。そのなかでロシアのウクライナ侵略によってエネルギーの安定供給が脅かされる、電力の需給ひっ迫も経験したわけです。

この2つのこと、エネルギーの安定供給をしっかり確保しながら、しかし中長期的に長い目で見て脱炭素化を進めていかなければいけない、カーボンニュートラルを進めなければいけないと、この2つを実現するにあたって、原子力は重要な位置付けにあると考えています。

もちろん再生可能エネルギーを最大限導入する、太陽光や風力、地熱も進めていきたいと思いますし、省エネもさらに進めていきたいと思いますが、安定供給という観点から、脱炭素化のエネルギーとして、原子力のエネルギーは非常に重要なエネルギーだと認識しています。

そうしたなかで、さまざまな専門家にもご議論いただきながら、年末に向けて今、とりまとめの作業をしていますが、1つには大前提として、原子力規制委員会の安全確認は大前提ですので、私どもは安全性の確保が大前提のうえで、これが確認されたものは再稼働していく方針で今10基確保していますが、さらに今後7基、来年以降の再稼働に向けて地元の理解も得ながら進めていきたいと思っています。

そのうえで2つ議論があって、1つは運転期間の延長と、次世代革新炉と言われるものと2つあります。

運転期間の延長については、規制側と利用側でしっかり整理しようということで議論を進めてきました。私たちは利用する側の議論で、これはずっと40年を超えて20年延長して、さらにもっと使いたいという意見もありましたが、基本は40年、そして20年の延長、ただし審査をやっている期間など止まっている期間がありますので、これはいろんな炉が劣化するわけではありませんので、止まっていますので、その期間はプラスアルファして、ロスタイム的に追加をして認めてはどうかということで、われわれは、利用者側からはそういう提案をして、さらに最終議論をしてもらっています。

ただし規制委員会は、安全性はしっかり見てもらいますので、30年たったものについては10年ごとに、これまで以上により厳しく審査する方針を出されています。したがって、われわれが、利用者側が、事業者が、40年を超えて20年さらにやりたいと言われても、チェックを受けて、これは無理だと言われればできませんし、40年20年の60年を超えて止まっている期間をさらにプラスアルファでロスタイムで認めてほしいと言っても、規制委員会側が無理だと、10年ごとのチェックで、これ以上できないと言われれば利用できませんので。

そういう意味で、ある意味、車の車検とよく似ていて、車検も定期的に検査を受けます。使う側が、乗っている人の側が、まだまだ大丈夫だけど5年で新しい車に換えようと思うか、車検がずっと通っているから、その間、15年でも20年でも使おうと思うか、こういう関係にあるんだと思います。

したがってわれわれは無限に認めるわけではなくて、40年20年というこれまでのルールに基づいてやりながら、しかしロスタイム分だけは追加で認めてもらえないか、ただし安全性の確認を厳密に受けていきますので規制委員会からダメだと言われることはあるわけですね。

ー安全が大前提で進められようとしているのはよく理解できましたが、逆に安全が確認されれば期限は無期限でもいいのではないかと、1回1回安全を確認すれば、実際、諸外国でもそういう例はあるということですが、上限は撤廃しないのは、何か考えがありますか。

小委員会のなかで、審議会のもとの小委員会でさまざまな専門家の皆さんから議論いただきました。まさに期限を区切ることなく認めていいのではないかと、アメリカでも80年までやるケースもありますし、いいのではないかというご議論もありました。

他方、慎重なご意見もございました。そんななかで私どもとしては、そういうかたちで、40年20年で、プラスアルファ止まった期間ということで考えるのが適切ではないかという判断をしています。基本的には、いろんな意見がありましたが慎重論もありますので、もちろん、もっと推進すべきだという方もおられましたが、そういった考え方で整理していきたいと考えています。ただ、いろんなご意見がまだありますので、最終的に取りまとめに向けて、しっかり議論を詰めたいと思います。

ー次世代型の原子炉ですが、廃炉となった原発の建て替えを念頭に進めるという方向が示されました。これは新増設といっても、やたらめったらつくるということではなく、極めて限定的にやっていくという考え方が示されたと思いますが、この辺の背景は。

次世代革新炉と言われるものはタイプがいくつかありますが、これまで以上に安全性の装置を組み込んでいます。例えば半分地下の構造にして、外からのいろんな障害に対しても強い構造、あるいは地震に対しても強い構造にしていく。万が一、炉心が溶融した場合、何か損傷を受けた場合も、燃料をしっかりキャッチして、それを仮に電源が失われても冷却していく仕組みや、放射性を帯びたガスを外に出すことなく吸着させていく仕組みであるとか、いくつかそうした仕組みが組み込まれています。

こうした安全性の装置を組み込んだものについて、リプレースについてのみ、私どもとしては認めてはどうかという提案を今、させていただいています。

何か新設するとか、今あるところにさらに増設するということではなくて、ご指摘があったように廃炉になったところのリプレースとして、そういった次世代型の革新炉、より安全性の高い装置を組み込んだものについては認めてはどうかという提案をさせていただいています。これについてもさまざまな議論がありますので、年末に向けてしっかりと取りまとめていきたいと思っています。

次世代型の原子炉のイメージ

国民の理解 どう求める?

ー運転期間の延長にせよ、次世代型の原子炉のリプレースにしても、大臣がおっしゃるように大事なのは地元の理解だと思いますが、福島の事故もありましたし、そもそも核エネルギーについては、最終処分の問題や未解決な問題もあるなかで、アレルギーを感じている国民も多いと思いますが、まずは地元にどう理解を求めていきますか。

8月に大臣就任以来、多くの立地自治体の皆さまが訪ねてきていただいて意見交換を重ねてきました。私自身も現場に足を運んで、茨城県、いわゆるサイクル施設も含めて数多く立地している青森県、先般は稼働中の福井県美浜の原発も視察してまいりました。そうしたことを通じて、これまで20ぐらいの立地自治体の首長の方とも意見交換してきています。

さまざまな推進への期待もあれば、進めることへの課題についても、いろんなご意見をいただいていますので、1つ1つそういったことを重く受け止めながら、しっかりと受け止めて対応していくことで、お互いに信頼を積み重ねていくことが大事だと思っています。

安全性が確認されたもの、規制委員会の世界でもっとも厳しいと言われる基準を通過して合格したもの、認められたものについては再稼働をしていく方針ですので、その際に地元の皆さまの理解を得ることが必要です。私自身も知事はじめ地元の自治体の首長の皆さん方としっかり意見交換して説明していきたいと思いますし、経産省を挙げて、地域の皆さんの理解が進むように、しっかりとコミュニケーションをとり丁寧に説明をして、理解を求めていければと考えています。

ー再稼働ということでは、東京電力の柏崎刈羽原発がまもなくスタンバイというような状況ですが、福島の事故を起こしただけではなく、最近も不祥事があって、なかなか東京電力さんにいろいろ言われても信じることができない人も多いと思います。国が全面に出て行くことはありますか。

東京電力の柏崎刈羽原発

東京電力の対応について、私も小林会長、小早川社長とお会いするたびに、緊張感を持った対応をしてほしいと、小さなミスも許されないと、原発については、ちょっとしたミスも許されないと強く申し入れお話をしてきているところです。

まずは東京電力でしっかりと緊張感を持った対応をしていただくことが第一だと思いますが、私自身も柏崎刈羽原発の話でいえば、新潟県の皆さま方にも理解をいただけるよう、タイミングをみて知事ともぜひお話をして、さまざまな課題も認識しておられると思いますので、そういったこともお聞きしながら対応していきたいと考えています。

再生可能エネルギーの位置づけは?

ー最後に脱炭素と再生可能エネルギーについて質問します。脱炭素の流れのなかで、化石燃料に対して上流同士が細っている状況のなかで、今ウクライナ情勢が起きて当面は化石燃料が必要だということで、もともと脱炭素への移行期に難しさがあったと思いますが、そこにウクライナ情勢が加わって、さらに難しい事態が発生している。ここを日本としては、どう乗り切っていきますか。

カーボンニュートラルに非常に熱心なEUのなかにおいても、例えばドイツがカタールと非常に長期のLNGの契約を結ぶなど、あるいは石炭火力の稼働を続けるなど、やはりなんといっても足もとのエネルギー供給がしっかり確保しないと国民生活も経済活動もできないわけですので、このエネルギーの安定供給、安全保障については私は万全を期して対応していきたいと思っています。

おっしゃるように、この間、上流への投資がカーボンニュートラルの流れのなかで細ってきていましたので、思うようにいかない部分がありますが、この部分も多くの国々と共有しながら、例えば増産のための投資を協力してやっていくとか、そういったことの取り組みを進めていきたいと思いますし、すでにアジアの国々、シンガポール、マレーシア、タイの国々と上流投資やLNGの融通についても覚え書きを結びました。

例えばタイは去年、日本が冬に需給がひっ迫したとき、その需要期が違うんですね。日本は冬に増えますので、そのときに余裕がある国がアジアにもありますので、タイから民間ベースで、LNGの供給、融通を受けたこともあります。

先般はマレーシアで夏に自然災害がありましたが、LNGの供給が滞るのではないかという心配がありましたが、これも覚え書きに基づいて、私もペトロナス社タウフィックCEOと話をして、この覚え書きに基づいてぜひ対応してほしいと申し入れをして、マレーシアからは今のところ何か支障があるかたちでは滞ることはありませんので、これは私は電力ガスの主要な事業者にもお話を聞きましたが今のところは安定的に供給を受けていますということです。こうした各国との協力関係もぜひ進めていきたいと思っています。

併せてカーボンニュートラルを進めていくことも大事ですから、水素、アンモニア、CO2をとって、それを有効活用する、貯蔵する、CCS、CCUSといった取り組みも併せて進めていきたいと思っています。

水素は天然ガスと一緒にLNGと一緒に燃やすことができますし、アンモニアは石炭と一緒に混焼できます。その分CO2が減りますので、二酸化炭素を出さないかたちでグリーン水素、グリーンアンモニアといったことも、そうした取り組みも研究開発実証も進めていきたいと思っています。

ーLNGは脱炭素に向けて有力な資源として注目されたところへ、ウクライナ情勢が加わって世界的に争奪戦になっていますが、日本は確保できますか。

おっしゃるとおり、先ほどのドイツがカタールと長期契約、中国もカタールと長期契約ということで、各国ともに安定供給、供給を確保することに今全力を挙げているのだと思います。まさに争奪戦のような状況になっています。

日本の場合、これまでも8割くらいはいろんな国々、アメリカ、オーストラリア、マレーシア、パプアニューギニア、中東のオマーンといった国々から多角化して安定供給、長期契約で受けていますので、そういった面ではドイツや中国以上に、これまでわれわれ手当してきていますが、この何年かの間が、やはり、ヨーロッパは非常に厳しい状況にあると思います。

この冬は貯蔵率もしっかりありますから乗り切ることができるのではないかと期待していますが、来年の夏、冬に向けて、そしてそのあとも、この数年が非常に厳しい環境にあるのではないかと思いますので、私も国会を終われば、また年末年始の機会を利用して、そうした産ガス国、エネルギー供給の資源国といろいろ意見交換もやりたいと考えています。安定供給をしっかり確保していくこと、そして有志国・同志国のあいだで、そういった融通をする仕組みも含めて協力関係を深めていきたいと思っています。いずれにしても安定供給に万全を期していきたいと考えています。

ー原発をやるくらいなら再生可能エネルギーを増やしたほうがいいのではないかという意見もありますし、一方で、風力、太陽光、いろんなところで発電ができていますが、送電線のキャパシティーが足りなくて有効に活用しきれていないことがあります。再生可能エネルギーに関しては、今後の日本のエネルギーミックスのなかで、どう位置付けていて、その普及のためのインフラ整備を、どうやって進めていこうと考えていますか。

再生可能エネルギーも最大限導入する方針で臨んでいます。東日本大震災の前、約10%だったものが今、足もと、電力全体のなかで20%まで増えています。これを2030年に36から38%ですから、ここからまた倍増するという、非常に前向きな計画をもって進めています。

太陽光もかなり広がっていますが、さまざまな景観の問題や地域との共生という課題が出てきていますので、地域住民への説明など含めて、そうした事業の規律といった面も少し強化しながら、地域と共生したかたちで、さらに進むように取り組んでいきたいと思っていますし、洋上風力も法律をつくりまして、この12月にさらにまた新しい海域で導入に向けた公募、入札を行っていきます。

こうしたことを進めながら最大限導入していく。そのうえで、おっしゃったように送配電網の整備も必要ですし、さらには気候によって変動が大きいですから蓄電池も生産を増やし配備していきたいと考えていますし、いざというときに、変わったときの調整としての火力も必要になりますので、全体でしっかりと安定供給できるように、再生可能エネルギーは主力電源になっていくということで、大幅に導入することを進めていきたいと考えています。
【2022年12月9日放送】

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