医療

「ワクチンで自閉症に」など誤情報拡散 国連で対策を議論

「ワクチンで自閉症に」など誤情報拡散 国連で対策を議論

2019.06.29

「はしかのワクチンを接種すると自閉症になる」などといった誤った情報を信じ予防接種を受けずにはしかなどの感染症にかかる人が各国で増えていることを受け、国連本部で専門家らによる初めての会議が開かれ、正しい情報を広める重要性を確認しました。

会議はユニセフ=国連児童基金と日本の国連代表部が28日、アメリカ・ニューヨークの国連本部で開きました。

この中で、ネット上などで広がる誤った情報を母親がうのみにしたため18歳までワクチンを受けられなかったアメリカ人男性が「母のように誤った情報を信じる人を説得するのは難しいが正しい情報を示すことは重要だ」と述べ、政府機関などが正しい情報を広く伝える必要性を訴えました。

また、フェイスブックの医療情報の担当者は、誤った情報を削除し検索や広告でも表示されないようにした対策を紹介し、「WHO=世界保健機関などと協力し正しい情報に行き着くようにしている」と説明しました。

さらに、フィリピンでソーシャルメディアを使ってワクチンの接種を呼びかけ、はしかの感染拡大を抑えた例が報告されたほか、公衆衛生の専門家が誤った情報を信じる人たちの考えを医療従事者などが聞いて信頼関係を築く重要性を指摘するなど、参加者たちはワクチンについての正しい情報を効果的に伝えていくことを確認しました。

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