中村亮土 刺激をもらった前回大会
「本当に時間がたつのが早いという感じです。自分のパフォーマンスをひとつでもよくしながら地道にやっています」
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ことし3月、ワールドカップまで半年となったタイミングで取材に応じた中村亮土選手は、前回2019年の日本大会からの道のりをこう振り返りました。
そのワールドカップ日本大会。
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中村選手は、バックスの「攻守の要」センターとして大きな相手に次々とタックルを決めて日本の躍進に貢献しました。
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それでも自らには厳しい言葉を投げかけました。
中村亮土選手
達成感というのはあったが、その次のステップを考えるとまだまだ道は遠いなと感じさせられました。いい刺激を受けた大会でした。
背中を押してくれるのは “家族”
あれからまもなく4年。
32歳の中村選手はさらなる進化を求めて走り続けています。
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あと押しするのは、家族の存在です。去年12月には3人目の子どもが産まれました。
中村亮土選手
子どもたちがちゃんと育っていくためには、僕が頑張らないといけないという思いがあるので、そこは覚悟じゃないけど、改めて頑張ろうって思いにはなりました。かっこいい父親を見せたいですね。
カギは “パワー” + “広い視野”
いま中村選手が力を入れているのは世界の強豪に負けないパワーをつけること。
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というのも、中村選手が務めるセンターは、バックスの中でコンタクトプレーが多いポジションだからです。
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今シーズンは例年のリーグ戦期間より体重を2キロほど増やし94キロにして当たり負けない体を作ってきました。
プレースタイルも進化しています。
持ち味の鋭いタックルに加えて、光るのは「視野の広さ」です。
「先のプレーを意識的に予測することで、さまざまなプレーの質が上がってきています」
その言葉通り、今シーズンのリーグワンの試合では、随所で狙い澄ました「キックパス」を見せました。
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味方の位置を見定め、スペースがどこにあるのか、常に先を読むプレーがトライにつながっているのです。
中村亮土選手
やるからには世界一のセンターになりたいと思っています。ひとつひとつ成長しながらベストな状態に持っていきたいです。そしてワールドカップで最高のパフォーマンスを出せるように準備していきたいです。
【取材後記】
ゴルフも得意な中村選手。正確で力強いショットのように、ラグビーボールも自由自在に操ります。(小林達記記者)