Q.ワクチンを接種すると、どんな副反応が起きる?

A.
ワクチンを接種すると、発熱や接種した部分が腫れるなどといった副反応が起きることがあります。

感染症に詳しい国立三重病院の谷口清州院長によりますと、発熱や腫れなどのワクチンの副反応は、免疫を活性化させるという「主反応」が起きていることの裏返しで、免疫の機能が働いていることの現れだということです。

新型コロナウイルスのワクチンでもどのような副反応が出るのか知っておくことが大切です。

日本の厚生労働省やアメリカのCDC=疾病対策センターによりますと、日本で現在使われているファイザーのワクチンとモデルナのワクチンでは、一般的な副反応として、接種した場所の痛み、頭痛、倦怠感、筋肉痛などが報告されているということです。

こうした症状はほとんどの場合、数日のうちに収まるということです。

これとは別に今回のワクチンでは接種後にごくまれに重いアレルギー反応、アナフィラキシーが起こることが知られていますが、ワクチンの専門家によりますと、アナフィラキシーが起きてもアドレナリンを注射するなど適切に対応すれば、命に関わることはないということです。

また、原因はよく分かっていないもののワクチンの種類によって異なる副反応が出ることも報告されています。

このうちファイザーやモデルナのワクチンは「mRNAワクチン」という種類のワクチンですが、ごくまれに心筋炎が起きることがあると指摘されています。

これについて日本の厚生労働省は「軽症の場合が多く、心筋炎や心膜炎のリスクがあるとしても、ワクチン接種のメリットの方がはるかに大きいと考えられています」などとしています。

アストラゼネカのワクチンではごくまれではあるものの血栓症が起きることがあるとされています。海外の調査では、高齢者に比べて若い世代の方が起こりやすいとされていて、国内では原則、40歳未満には接種しないことになっています。

(2021年8月26日時点)