ネット通販大手・アマゾン日本法人のトップにインタビュー。物流の人手不足にどう向き合う?日本のEC(電子商取引)の未来は?NHKおはよう日本「おはBiz」の渡部圭司キャスターが聞きました。
従業員数十人から1万2000人直接雇用の企業に
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アマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長は2001年から日本法人のトップを務めています。
渡部圭司キャスター
―ジャスパーさんは20年というかなり長い時間社長を務めています。この間の日本のEC(電子商取引)の変化をどう見ていますか?
ジャスパー・チャン社長
そうですね、すごくワクワクしていますよね。地球上で最もお客さんを大事にする企業になることは、ずっと20数年掲げてやってきました。
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チャン社長は香港出身。カナダで世界的な大企業の財務担当として経験を積んだあと、2000年にアマゾンの日本法人に入りました。当時の従業員は数十人にすぎませんでした。
会社は書籍から始まり、日用品、家電製品などあらゆる領域に事業を広げ、今では日本で1万2000人を直接雇用する大企業に成長しています。
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日本のEC 「浸透率もっと上がる」
会社は、少子高齢化が進む日本でも、まだまだ市場は拡大できると見ています。2022年の日本への投資額は物流センターやデータセンターなど1兆2000億円以上に上ります。
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チャン社長
日本のECの浸透率がもっともっと上がる余地がたくさん見えているということで、品ぞろえを拡大できるか、配送のスピードを上げるかということを組み合わせることによって、ECの可能性がすごくあるかなと考えます。
物流問題 解決のカギは「テクノロジー、プロセス改善」
―いま世界的にも物流の人手不足が問題になっています。
チャン社長
単なる「ドライバーさんは頑張ってください」ということではなく、全体的に、お客さんの体験とドライバーさんを楽にするということは同時に考えながら、改善していきたいと思います。
物流会社にとって大きな課題が、配送拠点から最終的に家まで届ける「ラストワンマイル」です。
この会社は再配達を減らそうと2020年に、玄関先に荷物を置く「置き配」を業界で先駆けて始めました。
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さらに2022年からは、地域に詳しい飲食店などの人に空き時間に副業などとして配達を担ってもらう取り組みも始めています。
チャン社長
最終のお客さんに荷物を届けるまでは、ドライバーさんの存在がすごく大事だと理解しています。それはどういうふうに解決できるかというと、テクノロジーの導入、そしてプロセスの改善、これからも投資は続けていきたいし、日本という国はアマゾンにとってはずっとすごく大事なところかなと確信しています。
この会社が取り引きしている販売事業者は約14万社に上っていて、地域経済にとっても影響力は大きいものがあります。人手不足や賃金といった日本の社会的課題にも取り組んでもらいたいと思います。
(経済部 谷川浩太朗)
【2023年11月21日放送】
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