2022年10月06日
インターンシップの選考で初めてエントリーシート(以下ES)を書いた、という人も少なくないと思います。
選考を通過したESはそのまま使い続けてもいいの?目を引くESって何?夏休み明け、ESをブラッシュアップする方法について、専門家に聞きました。
(聞き手:梶原龍 芹川美侑 堀祐理)
学生
梶原
夏期インターンの選考に提出したESの内容って見直すべきでしょうか?
そのESを書いたのって6月とか7月とかですよね。
松本さん
インターンを経験したことで企業理解が深まったり、自分なりに成長できた面があると思うので、今の自分の目線でESを客観的に見直すことは、した方がよいと思います。
ディスコ キャリタスリサーチ 松本あゆみ研究員
学生の就職活動状況など就職・採用に関する調査・分析を実施。
採用アウトソーシング、就職情報サイトの学生向けプロモーション、採用コンサルティング部門などを経て、2015年より現職。
就活では、当初地元に戻るつもりが親の転勤で戻れなくなり、突如方針転換を迫られ、思わぬキャリアを歩むことに。
ただ、自分だけで見ていても本当にこれでいいのか分からないことがあると思いますので、第三者に見てもらうことをお勧めします。
自己PRやガクチカのような自分に関するテーマであれば、親や友人など自分をよく知っている人、大学の先生、キャリアセンターの担当者に。
志望動機など仕事そのものに関わる内容は、できればその企業や同じ業界の企業で働いている社員の方に見てもらえるといいですね。
その業界の内定を持っている今の4年生の先輩に見てもらうのもいいかもしれません。
インターンの選考を通過したESも見直したほうがいいんですか?
インターンの選考時は、学生はこれから企業について知っていく段階なので、そんなに中身に深みがなくても通過するケースがあると思うんです。
ですが、本選考で提出するESでは、より内容に深みが求められることになります。
本番に向けて完成度を高めるという意味で、夏期インターンの選考に通ったESについても、ブラッシュアップしたほうがいいと思います。
学生
芹川
目を引くESを書くために大切なポイントはありますか?
さっと読んだ時に、アピールすべきポイントが分かりやすく伝わるかというのは非常に重要です。
文字数が200字~400字って、長いように見えて、伝えたいことをちゃんと伝えるのには結構短いんですよね。
だから、キャッチーなフレーズを入れるといった工夫よりかは、いかに分かりやすく端的に伝えるかが重要です。
あとはちゃんと自分のことばで書くということも大切です。
学生
堀
自分のことば?
本当に右も左も分からず何をどう書いていいかわからないのであれば、最初は先輩たちのESを参考にしてみてもいいとは思います。
ただ、それを全部マネして書いたESを提出すると、自分で考えたものではないということがすぐに分かってしまうので、やめた方がいいです。
先輩たちのESはあくまで参考に、ということですね。
手書きのESの場合、見た目を目立たせるために、文字に色を付けたり太く書いたりししてもいいですか?
自由に書いてくださいという企業もあれば、黒のボールペンで全部書いてくださいという会社もあるので、それぞれの企業の指示を見落とさないように注意してくださいね。
自由に書けるのであれば色をつけたりするのも1つの手だとは思います。
ただ、そういう工夫がなくても、内容がすごく分かりやすかったら評価されるだろうし、見た目が目立っていても、内容が伴っていなければ評価されない可能性もあります。
強調したい文言に鍵カッコを付ける工夫は効果ありますか?
それも使い方次第ですね。
1つのテーマの中で本当に注目してほしいワード1つに、であればいいと思いますが、1つの文章で3つも4つものワードに鍵カッコが付いていると、かえって読みづらいですよね。
ちゃんと的を絞って使うなら目に入りやすくなって分かりやすくなると思います。
ただ、鍵カッコを付けたからといって、評価が急上昇することはないと思います。
あくまでも何でそのワードを強調するのか、が正しく伝わるかが重要ですね。
評価されるESを書くポイントってほかにもありますか?
具体的なことが書いてあるという点が重要ですね。
部活やアルバイトの活動内容といったものの具体性ではなくて、自分の考えや行動の具体性です。
例えば自己PRやガクチカに「○○というサークルで頑張りました」と書くとします。
でも、サークルの紹介を全体の8割ぐらい書いていて、結局そこであなたは何をしたの?どう頑張ったの?というのが全然伝わらないようでは、よいESとは言えません。
自分がどんな時に何を考えてどう行動したのか、自分がどういう人間なのかということが伝わる内容をしっかり書いておくことが重要です。
やってきたことそのものの説明ではなくて、自分の行動の理由や考え方を書いた方が良いということですね。
あとは、全体の内容を端的にまとめつつ、1文1文をできるだけ短くしたほうが、読み手にすっと入っていきやすいと思います。
その上で、結論を先に書くよう心がけましょう。
意識していきたいと思います。
日本語って正確に書くのはすごく難しいですよね。
文章のつながりが微妙にかみ合ってないとか、文の最初と最後で内容がつながっていないということがあると何となく気持ち悪くて読みづらくなってしまいますし。
でも自分では気がつけないこともあるので、やっぱり人に読んでもらって確認するのが1番だと思います。
ありがとうございました。
次回は、企業研究の深め方について紹介します。近日公開予定です。
撮影・編集:谷口碧
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