地震は世界各地で 地球を覆う10超のプレート

地球は10を超える岩盤=プレートに覆われています。世界各地でもこのプレートが原因で地震が起き、大きな被害が出ています。中には遠く離れた日本にまで影響を及ぼす地震もあります。旅行や仕事で訪れる国でも地震のリスクがあることを考えておく必要があります。
目次
台湾

日本に近い台湾でもプレートの衝突によってひずみがたまり、毎年のように地震が発生して大きな被害が出ています。
台湾 集集地震(921大地震・1999)
1999年には台湾中部でマグニチュード7.7の大地震が発生、コンクリート製の建物などが倒壊し2400人以上が犠牲となりました。

チリ
南米チリの沿岸では太平洋側からプレートが沈み込んでいてたびたび大地震が発生し、太平洋の対岸にある日本にも津波が押し寄せています。
チリ地震(1960)
1960年(昭和35)に起きたマグニチュード9.5の巨大地震では太平洋沿岸の各地で津波の大きな被害が出ました。日本の三陸沿岸などには高さ3メートル以上の大津波が押し寄せ、140人以上の犠牲者が出ました。

ニュージーランド
ニュージーランドも2つのプレートの境目に位置し、ひずみがたまることでたびたび地震が発生、被害をもたらしています。
カンタベリー地震(クライストチャーチ地震・2011)
2011年にニュージーランド南部で発生したマグニチュード6.3の地震ではクライストチャーチ中心部の語学学校が入ったビルが倒壊するなどして日本人28人を含む185人が犠牲となりました。

インドネシア
インドネシアのスマトラ島のインド洋沿岸にはインド洋側からプレートが沈み込み、たびたびマグニチュード8を超える巨大地震が起きています。
スマトラ島沖地震(2004)
2004年にスマトラ島北部の西方沖で起きたマグニチュード9.0の巨大地震では直後に発生した大津波のためインド洋沿岸の各国で20万人を超える犠牲者が出ました。

インド・ネパール・中国・パキスタン
巨大なインド半島(インド亜大陸)がユーラシア大陸に衝突している地域にはひずみがたまり、各地で大地震が発生しています。

ネパール地震(2015)
2015年に発生したネパールを震源とするマグニチュード7.8の大地震では首都カトマンズなどで建物が倒壊し、9,000人近くの人が犠牲になりました。

四川大地震(2008)
2008年に中国 四川省を震源とするマグニチュード8.0の巨大地震では広い範囲で建物が倒壊したほか、土砂災害が発生し犠牲者は8万7,000人以上に上りました。

パキスタン地震(2005)
2005年にはパキスタン北部付近でマグニチュード7.6の大地震が発生、パキスタンとインドで7万人以上の犠牲者が出ました。

アメリカ西部
アメリカ西部からメキシコにかけて、南北に続く総延長1,300キロもの巨大な断層、「サンアンドレアス断層」があり、たびたびずれ動いて都市部に被害が出ています。

ノースリッジ地震(1994)
1994年にはロサンゼルスのノースリッジを震源とするマグニチュード6.7の地震が発生、50人以上が犠牲になりました。「ノースリッジ地震」とも呼ばれています。

サンフランシスコ地震(1906)
100年以上前の1906年にはサンフランシスコ付近を震源とするマグニチュード7.8の大地震が発生し、3,000人以上が犠牲になりました。

ハイチ・イタリア・イラン・トルコ
ハイチ地震(2010)
2010年、カリブ海の島国ハイチで、マグニチュード7.0の大地震が発生、20万人以上が犠牲になったほか、150万人が住まいを失いました。地震後を含めると実際の犠牲者はさらに多いともされています。

イタリア・ラクイラの地震(2009)
2009年、イタリア中部の都市ラクイラの近郊でマグニチュード6.3の地震が発生、住宅など多くの建物が倒壊し、合わせて300人を超える犠牲者が出ました。

イランの地震(2003)
2003年、イラン南東部の都市バムを中心とする地域で、マグニチュード6.6の地震があり、多くの建物が倒壊、4万人以上が犠牲となりました。

トルコ・イズミット地震(1999)
1999年にトルコ西部のイズミットを震源とするマグニチュード7.4の大地震があり、1万7000人以上が犠牲になりました。

トルコ・シリア大地震(2023)
2023年2月6日にはトルコ南部でマグニチュード7.8の大地震が発生しました。その後も続いた余震の影響も含め20万棟にのぼる建物が倒壊などの被害を受け、トルコとシリアであわせて5万6000人以上が犠牲になりました。

動き続ける大地
プレートのせめぎ合いによって起きる大地震。リスクは日本だけでなく世界各地に存在します。地球の大地は常に動き続けていて毎年のように地震で犠牲者が出ています。

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