エジプトで開かれていた気候変動対策の国連の会議「COP27」。
会場には参加国や国際機関などのパビリオンも設けられていました。
最新技術の展示やセミナーなどが行われる中、ひときわ注目を集めていたのがウクライナのブースでした。
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COPの会場にブースを出すのは初めてというウクライナ。
円すいを逆さにしたような形の展示は、ロシアによる攻撃でできた穴をイメージして作ったといいます。
中には、小さなケースに入れられたウクライナの土が展示され、ウクライナの肥沃な大地を感じることができる一方、ロシア軍による攻撃で焼かれた土の写真もタブレット端末で見ることができるようになっていました。
このほか、ウクライナ各地の被害の様子をその場にいるかのように見ることができるVR=仮想現実の技術を使った展示や、キーウ近郊のイルピンから実際に持ってきた木の一部の展示もあります。
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展示されている木には、ロシア軍によるとみられる攻撃の痕や金属の破片が残っていて、この木が人間だったら、この金属片が体に刺さったら、と考えずにはいられませんでした。
ブースの説明をしてくれたスビトラーナ・スシュコさんは「ウクライナで何が起きているのかを世界に伝える機会はすべて使いたいと思っています。COPのブースもその1つです。多くの人がここを訪れ、何かを感じてもらいたいです」と話していました。
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「すべてが終わったら、戦争ではないウクライナの日常や自然、環境についても取材してくださいね」と、最後に声をかけてくれたスシュコさん。
ロシアによるウクライナ侵攻が1日も早く終わり、ウクライナの“日常”を取材できる日が来ることを願わずにはいられません。