中国の北京にある公園を訪れると、たくさんの絵が飾られていました。
聞くと、10月16日から始まった「共産党大会」をテーマにした作品展だそうです。
130点あまりある絵や写真を見てみると、大会にあわせて子どもたちの愛国心を高めようという思惑がうかがえる作品が目に付きました。
「喜んで迎える党大会私たちの船」と題された13歳の描いた絵。
半分は木造、残り半分が空母をイメージしたという船が描かれています。船の上には、ロケットと飛行機も。
作品の説明書きには「科学技術が進歩し、祖国が強大になった」と書かれていました。
中国は2022年に、3隻目の空母を進水させたほか、独自の宇宙ステーションの建設に携わる宇宙飛行士3人を乗せた宇宙船を打ち上げました。
そのためか、ほかの作品の中にも、ロケットや空母を描いたものが多く見られました。
次に目に付いたのが、「新型コロナウイルスとたたかう、私のお母さん」と題された絵。
17歳の高校生が、防護服姿でPCR検査を行う母親の姿を描いたということです。
SNS上では批判もある「ゼロコロナ」政策のイメージを払拭するねらいもあるのでしょうか?
絵を見た中国の市民に話を聞いてみると、「国を愛する気持ちが伝わる」という声が聞かれる一方で、「子どもを使って政治をアピールしているようだ」という冷ややかな感想を漏らす人もいました。