アメリカの製薬会社、モデルナのワクチンは、2020年12月以降、アメリカなどで接種が始まりました。

日本国内では製薬大手の武田薬品工業が行った臨床試験の結果に基づいて承認申請を行い、厚生労働省は2021年5月21日に承認しました。
日本政府は2021年9月までに2500万人分のワクチンを供給する契約を交わしています。

接種の対象は18歳以上となっていて、政府は東京と大阪での開設を目指している大規模な接種センターで使用するとしています。

mRNAワクチン

このワクチンは、ファイザーのワクチンと同じタイプで、遺伝物質のメッセンジャーRNAを使っていて、メッセンジャーRNAワクチン、もしくは頭文字をとって「mRNAワクチン」と呼ばれています。

新型コロナウイルスが細胞に感染するときの足がかりとなるスパイクたんぱく質を作るための遺伝情報を含む物質、「mRNA」を投与する仕組みです。

「mRNA」はいわば設計図のようなもので、体内の細胞によってスパイクたんぱく質が作られ、その後、免疫の仕組みが働き、ウイルスを攻撃する抗体を作るよう促します。

実際のウイルスは使っておらず、ワクチンを接種することで新型コロナウイルスに感染することはありません。

接種方法、回数

接種方法は筋肉注射で、皮下脂肪の奥にある筋肉に打つ注射の方法で、肩に近い腕の部分、上腕部に注射針を直角に刺して接種します。
1回目の接種のあと、通常、4週間あけて2回目の接種を受けます。

保管方法

モデルナのワクチンは、アメリカのCDC=疾病対策センターによりますと、マイナス50度からマイナス15度の冷凍庫で保管するとしています。

また、ワクチンの添付文書によりますと2度から8度の冷蔵庫で30日間保管でき、接種を行うときには室温などで解凍し、使用前の場合は8度から25度の室温で使える状態を最長12時間保つことができるとしています。

有効性は

臨床試験の結果をまとめた論文によりますと、発症を防ぐ効果が94.1%だったということです。

また、モデルナとアメリカの国立アレルギー感染症研究所などが2021年4月6日に発表した論文によりますと、初期の臨床試験に参加した人のうち、33人について2回目の接種から6か月後に抗体の働きを示す数値を測ったところ、▼18歳から55歳、▼56歳から70歳、▼71歳以上のいずれの年代でも抗体の量は減少したものの、十分あったとしています。

変異ウイルスに効くのか

モデルナなどが発表した論文によりますと、細胞を使った実験で
▽イギリスで見つかった変異ウイルスに対しては効果に目立った変化はありませんでしたが、
▽南アフリカで見つかった変異ウイルスに対しては、抗体の働きを示す値がおよそ6分の1に、
▽ブラジルで見つかった変異ウイルスに対してはおよそ3分の1になったということです。

ただ、会社では抗体の働きを示す値はいずれの変異ウイルスに対してもワクチンとして必要なレベルは上回っていたとしています。

副反応は

ワクチンの添付文書によりますと海外の臨床試験のデータでは18歳から64歳の人で
▼疲労が1回目の接種後は37.2%、2回目の接種後は65.3%、
▼頭痛が1回目の接種後は32.7%、2回目の接種後は58.6%、
▼筋肉痛が1回目の接種後は22.7%、2回目の接種後は58.0%、
▼発熱が1回目の接種後は0.8%、2回目の接種後は15.5%などとなっています。

通常は接種後数日で消えるということです。また、ほとんどが軽症から中等度で、日常生活に影響が出るほどの副反応は少数だったということです。

(2021年5月21日時点)